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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
15668.68(- 7.50)▼0.05%
◎TOPIX
1293.21(- 3.18)▼0.25%
◎売買高概算 20億2682万株
◎売買代金概算 1兆6980億円
◎時価総額 461兆1003億円
◎値上り銘柄数 603
◎(年初来)新高値 60
◎値下り銘柄数 1044
◎(年初来)新安値 14
◎変わらず 175
◎騰落レシオ(25日)107.23%
◎カイリ率
(日経平均)
25日線比+1.68% 75日線比+2.67%
◎為替
(対ドル) 105.32
(対ユーロ)136.25
◎出来高上位
1.マネパG <8732>
430円(- 28円)189,520千株
2.みずほ <8411>
201.7円(- 1.3円)106,849千株
3.ユニチカ <3103>
47円(± 0円) 82,364千株
4.熊谷組 <1861>
397円(- 8円) 41,943千株
5.新日鉄住金<5401>
290.0円(- 1.2円) 38,245千株
◎売買代金上位 (円)
1.マネパG <8732>
430円(- 28円) 90,064百万
2.トヨタ自 <7203>
6115円(+ 28円) 49,041百万
3.日経レバE<1570>
10690円(± 0円) 42,314百万
4.ファナック<6954>
18430円(+ 380円) 33,223百万
5.ソフトBK<9984>
7468円(- 9円) 30,871百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り880万株 買い1410万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が小幅安、前日比7円(0.05%)安の1万5668円で取引終了です。
昨晩のNYダウは8ドル安でしたが、円相場が1ドル=105.71円前後と今年(1月2日)の安値105.45円を突破して08年10月以来5年11ヶ月ぶりの円安水準となったことを好感して寄付きは買いが先行、上げ幅が116円となって1万5792円でのオープニングとなりました。ただ、その後に円安基調が一服すると徐々に上げ幅を縮小。今晩に注目の8月の米雇用統計の発表を控えて徐々に買い手控え気分が強まり、加えて内閣改造をキッカケに週初から上昇していた後だけに週末によるポジション調整的な動きも重なり、引けにかけてはマイナスに転じています。売買代金は概算1兆6980億円、上海総合指数は連日で上昇して19ポイント高の2326です。
業種別では、自動車、土石、電機、海運、ゴムなどが堅調。銀行、不動産、陸運、紙パなどが軟調です。
個別銘柄では、旅客機用の化粧室・厨房設備で世界大手のジャムコが103円高の2000円と値を上げ、上場来の高値を更新。米ボーイングの次期大型旅客機『777X』向け化粧室を独占受注したと報じられ、好感した買いが膨らんでいます。「777X」はボーイングが1400機以上の受注を見込んでいます。受注額は年に数十億円規模になるとみられ、これまでもボーイングの大型機向けに化粧室などを供給してきた実績があります。
鋼製物置で国内シェア4割強の稲葉製作が38円高の1394円と値を上げています。2014年7月期の連結純利益が前期比6割増の21億円程度になった模様と報じられ、業績好調を好感した買いが入っています。大型倉庫やガレージといった採算の良い大型製品が好調で、災害向けの備蓄需要が高まっています。12日に14年7月期決算を発表する予定です。
積水ハウスが28.5円高の1338.5円と値を上げています。昨日の引け後に2~7月期の連結純利益が前年同期比24%増の421億円になったと発表。消費増税前の駆け込み需要で膨らんだ受注残をこなしたほか、工法の見直しでコスト削減を進めたことで利益率が改善しており、好感した買いが入っています。ただ、15年1月期通期の売上高と純利益見通しの下方修正も同時に発表しています。
その他、運動靴大手で自動車内装材も手掛けるアキレスが10円高の158円と600万株を超える大商いで上昇、発砲ウレタンでトンネルのコンクリートを補強するトンネル補修技術が材料視されています。消防ホース最大手の帝国繊維が136円高の2346円と大幅高、海外の爆発物検知器を輸入販売しており、テロ対策など東京五輪開催に向けての需要拡大を期待した買いが入っています。
業績好調のフォークリフト大手のニチユ三菱が28円高の784円、同社初となる3Dプリンターと新開発の3D切削加工機を発売するローランドDGが150円高の4890円と連日で上昇、ベビーチーズで最大手の六甲バターが34円高の996円と上値追いの展開が継続しています。
本日の新高値銘柄は、飛島建、三機工、味の素、ジャムコ、帝国繊維、信越化学、三浦工業、ニチユ三菱、日本空港ビル、東京デリカ・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・円、一時105円71銭 5年11カ月ぶり安値
・9月の日銀月報、景気「緩やかな回復」据え置き
・政府、消費税率10%へ経済対策 補正予算検討
・官房長官、消費税10%「7~9月の回復見て」
・財務相、円安進行「急激な変動は好ましくない」
・GPIFによる直接株投資 厚労相が検討を表明
・九電、玄海原発1号機の廃炉検討 38年間稼働
・ジャムコ、「B777X」向け化粧室を独占受注
・米テスラ、ネバダに電池工場新設 パナと共同で
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【3】主な投資判断 **
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[メリルリンチ証券]
引上げ B→A(4704)トレンドマイクロ 4,500円
[UBS証券]
据置き A(2802)味の素 1,710→ 2,000円
引上げ B→A(9684)スクエニ 1,700→ 2,800円
引下げ A→B(9766)コナミ 2,600→ 2,500円
引下げ B→C(9064)ヤマトHD 2,200→ 1,900円
[野村証券]
新 規 A(4694)ビーエムエル 4,200円
[SMBC日興証券]
新 規 A(6361)荏原 820円
引上げ B→A(7729)東京精密 2,270→ 2,500円
据置き B(1928)積水ハウス 1,400→ 1,450円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】近い場所にある理由 **
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昔の城下町では、材木町、鍛治屋町、大工町などの町名が示しますように、同業の職人は同じ地域に住んでいました。
同じ業種が同じ地域に集まるというのは城下町に限らずで、合羽橋道具街のように同業が集積することによって職人あるいは店側も客側も非常に効率が良くなります。それ以外にも同じ業種の企業が同じ地域に集まるといったケースは多々あります。
例えば、長野県に精密機器の工場が多いのは、製紙や製糸の工場跡や女工を中心とした労働力が利用でき、京浜・中京地区に近いという立地を頼りに、世界大戦中、航空機部品、光学機器、通信機、バルブ等の数百の工場が疎開してきたことに端を発します。
玩具のエポック社とバンダイ(バンダイナムコグループ)の本社は台東区駒形で近接しています。その昔、浅草を含むその地域はビニールやセルロイド製のおもちゃ(キユーピーや怪獣の人形等)の生産が盛んで、おもちゃメーカーがひしめきあっており、そういった企業の一つがエポックやバンダイでした。
ピアノなどの楽器で世界的メーカーのヤマハと河合楽器の本社が、同じ浜松市中区にあるのは、河合楽器の創業者・河合小市がもともとは山葉風琴製造所(後のヤマハ)を創業した山葉寅楠(とらくす)の下で働いていた技術者だったからです。
世界的なスポーツカーを手掛けるフェラーリ(伊フィアットグループ傘下)とランボルギーニ(独フォルクスワーゲングループ傘下)の本社も、偶然ではありますが、直線距離にしてわずか20kmという非常に近いところにあります。
トラクターメーカーとして創業したランボルギーニ社のオーナーは、無類の車好きで、当時すでにスーパーカーとしての地位を確立していたフェラーリを購入したのですが、故障が多いことに悩まされます。
フェラーリの故障を自社で修理しようと分解したところ、自社のトラクターと同型の部品が使われていたことを知ります。と同時に、その車を大幅に改造し、高性能のスポーツカーを作ってしまいます。このことがランボルギーニ社が自動車ビジネスに進出するきっかけとなっています。
大和証券は昨日、金融を除く主要200社の2014年度経常利益について、前回6月集計の6.5%増益から8.3%増益に上方修正しました。大和証券では国内消費の減速の影響は小さいとみており、15年度には07年度に記録した過去最高益を更新すると見込んでいます。ちなみに14年度業績予測の前提となる為替レートは1ドル=100円ちょうどで、現在の為替水準が続けばさらなる大幅な上方修正もありえます。