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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17069.58(- 8.70)▼0.05%
□ナスダック
4562.29(- 10.28)▼0.22%
□S&P500
1997.65(- 3.07)▼0.15%
□ダウ輸送株
8549.79(+ 52.86)△0.62%
□半導体株(SOX)
645.72(+ 1.64)△0.25%
□NY原油先物(10月限)
94.45(- 1.09)
□NY 金先物(12月限)
1266.50(- 3.80)
□バルチック海運指数
1147 (+ 5)
□為替
(対ドル)105.27
(対ユーロ)136.21
□CME日経225先物
15710(+ 50)※大証比
4日のNY株式市場は下落。欧州の追加緩和を好感して買いが優勢となる場面がありましたが、明日の雇用統計の発表を前に手控えムードが強まり終盤にかけて買いが萎みました。
欧州中央銀行(ECB)はこの日の理事会で政策金利を0.15%から過去最低の0.05%に引き下げ、資産担保証券(ABS)などの資産購入を10月から開始することを決定。市場にとっては予想外の利下げだったことに加え、理事会後の記者会見でドラギ総裁は国債を購入する量的金融緩和も議論したことを明らかにしました。
ECBの追加緩和を受けて余剰資金が株式市場に流入するとの期待からNY株は買い優勢で推移。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の非製造業景況感指数が高水準に上昇したことも好感されダウは一時1万7161ドルまで上値を伸ばして取引時間中の史上最高値を更新しました。
ただ、週間の新規失業保険申請件数が予想以上に増加し、8月のADP全米雇用報告で雇用者数の伸びが市場予想に届かなかったことから、雇用統計の発表を翌日に控えた市場に慎重なムードが漂い、ECBの追加緩和決定の背景にある欧州経済の弱さが意識されたことで主要指数は終盤になってマイナスに転じました。
S&P業種別指数は、一般消費財、生活必需品などが堅調だった一方、エネルギーが下げ、ヘルスケア、通信などが軟調でした。
個別銘柄では、8月の既存店売上高が好調だったドラッグストアチェーンのウォルグリーンが上昇。カルバンクラインなどを展開するアパレル大手のPVHは好業績を手掛かりに大幅高。電池工場を新設することが明らかになった電気自動車のテスラが堅調に推移。デルタ航空やジェットブルー、トラック輸送のJBハントやコンウェイなどが上昇し、運輸株で構成されるダウ輸送株指数が過去最高値を更新しています。
一方、エクソンモービルやハリバートンなどのエネルギー株が下落し、ニューモント・マイニングやバリックゴールドなどの産金株が軒並み安となっています。ネットワーク機器のシエナは慎重な業績見通しが嫌気され大幅安。アップルは続落しました。
ダウ構成銘柄では、ナイキ、ホームデポ、インテル、プロクター&ギャンブルなどが上昇した一方、ディズニー、シェブロン、エクソンモービル、IBMなどが下落しています。
NY原油先物と金先物はともに反落。ECBが追加の金融緩和を決定したことを受けて為替市場ではドルがユーロに対し上昇し、ドル建てで取引されている国際商品(コモディティ)の割高感が増したことで売りがでました。金は6月11日以来、約2カ月半ぶりの安値水準となっています。バルチック海運指数(BDI)は小反発です。
CME日経225先物は、円建て、ドル建てともに15710(大証比50円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは小幅安、前日比8ドル安の1万7069ドルとなっています。一時1万7161ドルまで上昇し、取引時間中の史上最高値を更新する場面がありました。
シカゴ日経平均先物は1万5710円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5676円と比べて30円ほど高い水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=105円31銭前後(昨日16:00台は104円90銭)と円安が進行しています。黒田日銀総裁の円安進行への容認発言や欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和を受け、対ユーロでのドル高が背景となっています。
対ユーロは1ユーロ=136円26銭前後(同137円83銭)と大幅な円高に振れています。欧州中央銀行(ECB)が追加緩和策を実施したことを受け、円高・ユーロ安(円買い・ユーロ売り)の動きとなっています。
NY原油は、前日比1.09ドル安の1バレル=94.45ドルとなっています。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間の石油統計で、原油在庫が市場予想ほど減少しなかったことやドル高などを背景に売りが出ています。
NY金価格は小幅安、前日比3.8ドル安の1トロイオンス=1266.5ドルとなっています。
昨日の日経平均株価は、前日比52円安の1万5676円と4日ぶりに値下がりしています。
東証が昨日発表した8月第4週(8月25日~8月29日)の投資部門別売買動向を見ますと、外国人投資家は2週ぶりに売り越し、売越額は622億円(前週は1469億円の買い越し)となっています。個人投資家は3週連続で売り越し、売越額は133億円(前週は2444億円の売り越し)となっています。前週から売越額は大幅に縮小しています。
一方、年金基金の動向を反映する信託銀行は5週連続で買い越し、買越額は591億円(前週は408億円の買い越し)となっています。前週から買越額がやや増加しています。
黒田日銀総裁は昨日の記者会見で、国内景気の先行きについて「緩やかな回復を続ける」との見通しを示しています。4~6月期の実質国内総生産(GDP)が前期比で大幅なマイナス成長となったが「1~3月期とならしてみれば潜在成長率を上回る成長を続けている」「所得から支出という景気の前向きなメカニズムは働いている」と述べ、従来の強気姿勢を維持しています。ただ、生産分野の現状については前月よりやや慎重な評価をしています。
本日は、14:00に7月の景気動向指数・速報値が発表されます。事前予想は景気の現状を示す一致指数が前月比0.4ポイント上昇の110.1(6月は109.7)、景気の数ヵ月先を示す先行指数は前月比1.2ポイント上昇の107.1(同105.9)となっています。
同時刻(14:00)に日銀から8月の「金融経済月報」(経済と金融の情勢に関する日銀の基本的見解)が発表されます。
主な企業の決算発表で、本日はカナモト(9678)、日東網(3524)、丹青社(9743)などが予定しています。
今晩は、注目の8月の米雇用統計が発表されます(日本時間21:30頃)。非農業部門雇用者数の市場予想は前月比22万5000人増(7月は20万9000人増)、失業率は6.1%(7月は6.2%)となっています。
その他、今晩は欧州最大の家電見本市「IFA」の一般公開(独・ベルリン)、4~6月期のユーロ圏GDP(改定値)の発表などが予定されています。
欧州中央銀行(ECB)は昨日の定例理事会で、ユーロ圏18カ国の主要政策金利を0.10%引き下げ、史上最低の年0.05%にすることを決めています。
◆主なニュース
・関電、美浜2基の廃炉検討 政府が老朽原発の整理計画
・内閣支持率、11ポイント上昇し60% 日経世論調査
・デング熱、拡大の恐れ 東京都が代々木公園の大半閉鎖
・ダイソン、ロボット掃除機に参入 日本市場で機能競う
・NEC、漏水の遠隔検知を世界展開 10ヵ国以上活動
・新日鉄住金・名古屋製鉄所、近く再開 事故設備を除き
・TOTO、成長戦略を加速 自ら10年単位で市場耕す
・積水ハウス、純利益24%増の421億円 2~7月期
・ウクライナ大統領、東部停戦きょう署名 新ロシア派と
・欧州中銀、国債購入が次の焦点 総裁、量的緩和も議論
◆経済指標等
・貿易統計(8月上中旬、財務省)
・景気動向指数(7月速報値、内閣府)
・金融経済月報(9月、日銀)
・ユーロ圏GDP(4~6月期改定値)
・米石油在庫統計(週間)
・米雇用統計(8月)
◆その他
・主な決算
クックパッド(2193:料理レシピ専門サイト最大手)
日本駐車場開発(2353:時間貸し駐車場運営)
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【3】心に残る名言 **
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楽観主義者とは、悲観主義者が赤信号ばかり見ている時に、いたる所で青信号を見る人である。
アルベルト・シュバイツアー(フランス医師)