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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株 17078.28(+ 10.72)△0.06%
□ナスダック 4572.57(- 25.62)▼0.56%
□S&P500 2000.72(- 1.56)▼0.08%
□ダウ輸送株 8496.93(- 19.32)▼0.23%
□半導体株(SOX) 644.08(+ 1.55)△0.24%
□NY原油先物(10月限) 95.54(+ 2.66)
□NY 金先物(12月限)1270.30(+ 5.30)
□バルチック海運指数 1142 (- 7)
□為替 (対ドル)104.84 (対ユーロ)137.81
□CME日経225先物 15710(+ 10)※大証比
3日のNY株式市場は、一部ハイテク株の下落が重石となる中、地政学的リスクの緩和と好調な経済指標を手掛かりにダウは小反発となりました。
ウクライナのポロシェンコ大統領とロシアのプーチン大統領が、ウクライナ東部の停戦方法で合意したことを受けて停戦実現への期待から買いが先行。米商務省が発表した7月の製造業新規受注は市場予想には届きませんでしたが、伸び率が過去最大だったことや前月の数値が上方修正されたことも相場の支援材料となりました。
ダウは一時84ドル高の1万7151ドルまで上昇し、8月26日につけた取引時間中の史上最高値(1万7153ドル)に迫る場面もありましたが、アップルが下げ幅を拡大するとハイテク株を中心に売りが広がり全体相場を圧迫しました。ナスダック指数は3営業日ぶりに反落です。
ただ、7月の米製造業新規受注が大きく伸びたことに加え、8月の米新車販売が同月としては11年ぶりの高水準だったことや、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が米経済が緩やかに拡大しているとの認識を示すなど、景気につては明るい話題が相次いでいることから下値も堅くダウは小幅ながら上昇を維持しました。
S&P業種別指数では、公益、ヘルスケア、エネルギーなどが上昇した一方、テクノロジー、一般消費財などが軟調でした。
個別銘柄では、アップルが4%超の下落で全体相場を圧迫。同社株は9日の新製品発表会を前に期待先行で上昇してきましたが、著名人のプライベートな写真流出で「iCloud」の安全性に疑念が生じていることや、ライバルのサムスンが一足先にスマホの新製品を発表したことからアップル株に利益確定の売りが出ました。前日上昇したテスラ・モーターズやフェイスブックなども反落しています。
顧客情報が流出した可能性があると報じられているホームデポが下げ止まらず続落。業績見通しを下方修正したデルタ航空が大幅安となり、トール・ブラザーズなど住宅建設株の下落も目立ちました。一方、鉄鋼のUSスチールやヌーコア、非鉄のアルコアが上昇。原油相場が反発したことを受けてエネルギー株が堅調でした。
ダウ構成銘柄では、メルク、シスコシステムズ、エクソンモービル、ファイザーなどが上昇した一方、ホームデポが下落し、ナイキ、キャタピラー、マイクロソフトなども軟調でした。
NY原油先物は、ウクライナを巡る地政学的リスクがいくぶん和らいだことや前日の大幅安の反動で急反発。金も反発。バルチック海運指数(BDI)は2日続落です。
CME日経225先物は、円建てが15710(大証比10円高)、ドル建ては15715(同15円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは小幅高、前日比10ドル高の1万7078ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万5710円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5728円と比べて20円ほど安い水準となっています。
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=104円87銭前後(昨日16:00台は104円97銭)、対ユーロは1ユーロ=137円87銭前後(同137円91銭)で推移しています。
NY原油は、前日比2.66ドル高の1バレル=95.54ドルとなっています。ウクライナ東部を巡る停戦案の大筋合意や米景気回復に伴う原油需要の拡大期待から買いが入っています。
NY金価格は、前日比5.3ドル高の1トロイオンス=1270.3ドルと3日ぶりに上昇しています。前日の大幅安(22.4ドル安)を受け、値ごろ感からの買いが入っています。
昨日の日経平均株価は3日連続高、前日比59円高の1万5728円となっています。一時1万5829円(前日比160円高)まで上昇し、7月31日の高値1万5759円を上回る場面がありました。
東証1部の売買代金は2兆0688億円と8月8日以来、約1ヵ月ぶりに2兆円台に乗せています。
安倍首相は昨日、内閣改造を受けて記者会見し、「引き続き、経済最優先でデフレからの脱却を目指し、成長戦略の実行に全力を尽くしていく。景気回復軌道をより確かなものとし、その実感を必ずや全国津々浦々にまでお届けすることが次なる安倍内閣の使命だ」と表明しています。
本日は、2日目(最終日)の日銀金融政策決定会合が開かれます。金融政策については現行の金融政策維持を決める見通しです。景気の基調判断は所得環境が底堅いことなどを理由に「緩やかな回復を続けている」で調整する見込みです。会合終了後に黒田総裁の記者会見が予定されています。
15:00に8月第4週(8月25日~8月29日)の投資部門別売買動向が発表されます。8月第3週(8月18日~8月22日)は、外国人投資家が3週ぶりに買い越し、買越額は1469億円(前週は201億円売り越し)となっています。年金基金の動向を反映する信託銀行は4週連続で買い越し、買越額は408億円(前週は826億円の買い越し)となっています。
一方、個人投資家は2週連続で売り越し、売越額は2444億円(前週は1818億円の売り越し)となっています。
主な企業の決算発表で、本日は積水ハウス(1928)、クミアイ化(4996)などが予定しています。
海外では、NATO首脳会議(~5日、英ウェールズ、ウクライナ大統領出席)、欧州中央銀行(ECB)理事会、8月のADP全米雇用報告、7月の米貿易収支、8月の米ISM非製造業景気指数の発表などが予定されています。
ウクライナのポロシェンコ大統領は昨日、親ロ派を支援しているとされるロシアのプーチン大統領と電話で協議し、停戦の進め方で合意しています。5日に開くウクライナ政府と親ロ派の協議で詳細を話し合う見通しです。
◆主なニュース
・首相、「経済を最優先」を強調 安倍改造内閣が発足
・習国家主席、日中関係改善に意欲 歴史認識はけん制
・小渕経産相、原発再稼働へ地元行脚 川内などを検討
・イオンと花王、鉄道輸送で連携 コスト・CO2削減
・調剤薬局24時間営業 クオールやウエルシアが展開
・スマホで「PS4」遠隔操作 ソニーが最新機種発表
・新日鉄住金に募る不信感 名古屋製鉄所、事故やまず
・LINE、登録者5億人に商機 通販などの世界展開
・東部停戦案、大筋で合意 ウクライナとロシア大統領
・米議会でシリア領空爆要求強まる オバマ氏なお慎重
◆経済指標等
・対内証券売買契約(週間、財務省)
・車名別新車販売(8月、自販連および全軽自協)
・部門別売買動向(週間、東証)
・米企業人員削減数(8月)
・米ADP雇用報告(8月)
・米新規失業保険申請件数(週間)
・米貿易収支(7月)
・米ISM非製造業景況感指数(8月)
◆その他
・日銀金融政策決定会合(結果発表)
・日銀総裁会見
・英中銀金融政策委員会(結果発表)
・ECB理事会(結果発表)
・ECB総裁会見
・主な決算 積水ハウス(1928:鉄骨主力の住宅首位)
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【3】心に残る名言 **
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毎日掃いても落葉がたまる。
これが取りもなおさず人生である。
田山 花袋「草の実一つ二つ」