さっそくですが、昨晩のNY市場で急速に円安が進行。1ドル=105.10円前後と105円台に乗せています。もちろん、円安は日本株にとりましては最大の好材料であり、ウェルカム。シカゴ日経先物は1万5765円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5668円よりも100円ほど上昇しており、本日の東京マーケットも朝方から買いが先行、楽しみな展開となってきそうです。
その円安要因ですが、大方以下の3つにまとめることが出来ます。
(1)内閣改造をきっかけに公的年金マネーによる外債投資が加速するとの思惑(ドル買い・円売り)
(2)米FRBが10月にも量的金融緩和を終了する見通しであり、利上げ観測から日米金利差拡大→ドル買い・円売り→円安というシナリオ
(3)巨額の貿易赤字の存在。輸入企業が代金を支払うため、ドル買い・円売りの増加→円安という流れ
ちなみに、円相場の年初来安値は1月2日に付けた1ドル=105.45円です。
さて、本日は水曜日。内閣改造を控
えて政策期待の高まりから、ここまで土木中心に建設関連が活況を呈しています。
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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株 17067.56(- 30.89)▼0.18%
□ナスダック 4598.19(+ 17.92)△0.39%
□S&P500 2002.28(- 1.09)▼0.05%
□ダウ輸送株 8516.25(+108.23)△1.29%
□半導体株(SOX) 642.53(- 2.72)▼0.42%
□NY原油先物(10月限) 92.88(- 3.08)
□NY 金先物(12月限)1265.00(-22.40)
□バルチック海運指数 1149 (- 2)
□為替 (対ドル)105.08 (対ユーロ)137.99
□CME日経225先物 15765(+ 95)※大証比
連休明け2日のNY株式市場は、ダウが反落した一方、ナスダックは続伸しました。
米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の製造業景況感指数は市場予想よりも良い内容で、景況感の分かれ目となる50を15カ月連続で上回り、3年5カ月ぶりの高水準を記録。米商務省発表の7月の建設支出は5年半ぶりの高水準となるなど、米経済の力強さを示す経済指標が相次ぎました。
ただ、景気の良さは織り込み済みで、週末の雇用統計を見極めたいとして様子見ムードが強いことや、相場が最高値圏にあることから目先の利益を確保する売りも出やすいこともあって相場は落ち着いた動きとなりました。
ダウは構成銘柄のホームデポやシュブロンなどの下落が響き反落。ナスダック指数は、アップルやフェイスブックなどの上昇が寄与し続伸。2000年3月29日(4644.67)以来、約14年5カ月ぶりの高値水準で取引を終了しました。また、ダウ輸送株指数は大幅続伸で過去最高値を更新しています。
S&P業種別指数は、金融、資本財、一般消費財などが上昇し、エネルギーや公益、通信などが下げました。
個別銘柄では、アナリストが投資判断を「買い」に引き上げた電気自動車のテスラ・モーターズが大幅高となり上場来高値を更新。テスラ同様モメンタム株に位置づけられるフェイスブックやギリアド・サイエンシズなども上昇。新製品の発表会を控えるアップルも堅調でした。ディスカウントショップのダラー・ゼネラルがファミリー・ダラーへ提案している買収額の引き上げを発表し両銘柄ともに小幅高で取引を終了しました。
一方、原油相場の下落を受けてシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー株が下げ、不正アクセスにより顧客のクレジットカード情報が流出した可能性があると報じられたホームデポも下落しました。
ダウ構成銘柄では、ビザ、ウォルト・ディズニー、ユナイテッド・テクノロジーズ、ナイキなどが高く、ホームデポ、シェブロン、ボーイング、エクソンモービル、インテルなどが下げました。
NY原油先物は大きく反落。1日に発表された中国の製造業PMIが市場予想を下回ったことで需要の減少が意識されました。終値としては1月14日以来、約7カ月半ぶりの安値水準です。NY金は大幅続落。為替市場でドルがユーロに対して上昇し、ドル相場と逆の動きになりやすい金先物に売りが出ました。終値としては6月11日以来、約2カ月半ぶりの安値水準で取引を終了しました。
CME日経225先物は、円建てが15765(大証比95円高)、ドル建ては15770(同100円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは、前週末比30ドル安の1万7067ドルとなっています。
= ナスダック、昨年来高値更新! =
ハイテク株比率が高いナスダック指数は、前週末比17.92ポイント高の4598.19と2日連続で昨年来高値を更新しています。終値ベースで2000年3月以来、約14年5ヵ月ぶりの高値水準となっています。
シカゴ日経平均先物は1万5765円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5668円と比べて100円ほど高い水準となっています。
= NY円、105円台乗せ! =
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=105円10銭前後(昨日16:00台は104円85銭)と円安が進行しています。一時105円22銭と1月10日以来、約8ヵ月ぶりの円安・ドル高水準となっています。1月2日の年初来安値105円45銭に迫っています。
対ユーロも1ユーロ=137円99銭前後(同137円66銭)とやや円安が進行しています。
NY原油は大幅安、前週末比3.08ドル安の1バレル=92.88ドルと5日ぶりに値下がりしています。終値ベースで1月14日以来、約7ヵ月半ぶりの安値水準となっています。中国の製造業関連指標が悪化したことを受け、中国景気の先行き不透明感による原油需要の鈍化懸念から売りが出ています。
NY金価格は大幅安、前週末比22.4ドル安の1トロイオンス=1265.0ドルと2日連続で値下がりしています。終値ベースで6月11日以来、約2ヵ月半ぶりの安値水準となっています。米国の製造業関連指標が市場予想を上回ったことを受け、早期の米利上げ観測が強まり、金に売りが出ています。
昨日の日経平均株価は大幅高、前日比192円高の1万5668円と2日連続で上昇しています。終値ベースで7月30日に付けた戻り高値1万5646円を上回っています。
チャート上からは、8月29日に夜明けを告げるような底入れ反転高を示唆する足型「明けの明星」が出現しており、昨日の大幅高に繋がっています。
東証が昨日発表した8月29日時点の信用取引残高(東京・名古屋2市場合計)は、買い残が3週ぶりに増加し、前週比726億円増の2兆7963億円となっています。
一方、売り残は3週連続で増加し、前週比45億円増の6413億円となっています。信用倍率は前回(8月22日時点)の4.28倍から4.36倍となっています。
本日から2日間の日程で日銀金融政策決定会合が開かれます。金融政策については、現行の金融政策維持を決める見通しです。今回の会合では今夏の天候不順が景気や物価に及ぼす影響を慎重に議論します。日銀は所得環境が底堅いことなどを理由に前回(8月8日)同様、「緩やかな回復を続けている」という景気の基調判断は維持する見通しです。
本日は、安倍首相が内閣改造と党役員人事に踏み切る予定です。焦点の自民党幹事長には谷垣法相を起用する意向を固めています。
14:00に資源エネルギー庁から9月1日時点の給油所の石油製品価格が発表されます。8月25日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は前週(8月18日時点)と比べ0.6円安い1リットル当たり168.4円と6週連続で値下がりしています。
海外では、8月の中国非製造業PMI、8月のHSBC中国サービス業PMI、4~6月期の豪GDP、4~6月期のユーロ圏GDP改定値、英中銀金融政策委員会(~4日)、7月の米製造業受注、8月の米新車販売台数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)などが予定されています。
◆主なニュース
・自民幹事長に谷垣氏 きょう内閣改造、女性最多の5人
・戦略特区、東北重点 2次選定、仙台や秋田・仙北有力
・モディ首相「インドでものづくりを」 日本の投資期待
・最高裁が「ビジネス裁判所」 2021年メドに新庁舎
・全日空・ルフトハンザ、日欧間の貨物統合 シェア3割
・佐川・ヤマトが家事支援 掃除や収納指南、働く女性に
・ファナック、NC装置で新興国を攻略 栃木に工場新設
・パナソニック、住宅2兆円に向け トルコ企業買収足場
・IHIや東芝、マレーシアで石炭火力 2千億円で受注
・アステラス製薬、M&A2千億円 がん治療薬など拡充
・独、軍事貢献へカジ クルド勢力に武器、東欧へ派兵も
◆経済指標等
・ガソリン給油所価格(1日時点、資源エネ庁)
・中国非製造業PMI(8月)
・ユーロ圏非製造業PMI(8月)
・ユーロ圏小売売上高(7月)
・米住宅ローン申請指数(週間)
・米チェーンストア売上高(週間)
・米新車販売台数(8月)
・米製造業受注(7月)
・米耐久財受注(7月改定値)
・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
◆その他
・内閣改造および自民党役員人事
・日銀金融政策決定会合(明日まで)
・主な決算 ロックフィールド(2910:惣菜、百貨店地階中心に出店)
三井ハイテック(6966:ICリードフレーム大手)
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【3】心に残る名言 **
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努力できるということも実力のうち。
俵 万智「りんごの涙」