まだまだ経験が足りないし、
もっとやるべきこと、覚えるべきことが
紛争地帯においてはあるのではと言った
シリア“邦人男性拘束”湯川遙菜さんか
日本テレビ系(NNN) 8月19日(火)1時51分配信
激しい内戦が続くシリアで、日本人がイスラム過激派組織に拘束されたという情報が外務省に入った。動画サイト・ユーチューブには「ユカワ・ハルナ」と名乗る日本人とされる男性が尋問を受ける様子などが投稿され、外務省が事実関係について確認を急いでいる。
一方18日、関係者への取材で千葉県在住の湯川遙菜さんという男性が4月にもシリアに行ったとみられることが分かった。
湯川さん本人がシリア国内で撮影し、ユーチューブ上に公開したとみられる映像では「今回私は内戦が続いているシリアに来ています。護身用に銃も持っています」と語っている。
湯川さんは紛争地でビジネスをするための会社を立ち上げ、下調べとしてシリアやイラクなどを訪れていたという。
会社の顧問をつとめる木本信男さんは「(湯川さんは)仕事がたくさんあるんだと言っていましたね。結局、向こう(紛争地)は物がない。彼は外国に出ることによって実績を作りたかったんですよ」と語る。
湯川さんが木本さんのもとへ送ってきたシリア国内の映像では、防弾チョッキを身に着けた湯川さんが銃を構える姿も映されていた。木本さんは「軍服姿に非常に憧れているような、夢見たお兄ちゃんみたいなところもあった」と語る。
4月にシリアで湯川さんと出会ったジャーナリストの後藤健二氏は「最初に会った時に(紛争地の)プロフェッショナルではないとすぐに明らかに分かりました。(湯川氏に対して)まだまだ経験が足りないし、もっとやるべきこと、覚えるべきことが紛争地帯においてはあるのではと言った」と語った。
アサド政権と反体制派による激しい内戦が続くシリア。湯川さんを拘束したとみられる過激派組織「イスラム国」も勢力を拡大し、戦闘は三つどもえの情勢となっている。
「イスラム国」に詳しい現代イスラム研究センター・宮田律氏は、今後について、「拉致されたままだとすれば、イスラム国が何らかの政治的な主張をしたい、あるいは身代金を取りたいとか、そういう狙いがあるのではないか。イスラム国に影響がある国や勢力を介して交渉するしかない」と語る。
外務省も湯川さんとみられるネット上の映像を把握しており、安否などの情報収集を急いでいる。
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