jojuさんのブログ
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小保方事件?の不可解(実験ノート、官報学トライアングル
先般のSTAP細胞事件(?)では、実験ノートの不備から、論文ねつ造批判が起きた。
しかし、これはかなりおかしい。
なぜなら、実験ノートが沢山あっても、整っていても、そこでのデータを一見矛盾なく作ることは十分可能だから。
実験ノートが沢山あろうが、整っていようが、それはデータの信頼性を保証しない。
データの信頼性を保証するのは、実験ノートの有無でなく、論文の再現性があるか否か、誰でも再現できるように書かれているか否か、、である。
それがあれば、誰でも再現実験で検証できるので、そういうふうに書かれた論文では、まずウソはない(ミスはありうるが、、)
で、一番乗り競争が激しいバイオ分野では、まず、結論を中心に書いた論文を先行発表し、事後に詳細な再現法を書いた論文を書く、というのが近年許容されていた。
だから、小保方さん事件では日本だけがわめき、海外ではあまり騒ぎになってなかった。
論文誌からの取り下げ勧告がなく、自主取り下げになったのも、日本特有の、かつ、日本でも従前なかったような奇妙かつ突発的な騒ぎだったからです。
小保方さん事件だけ、急に近年の慣行がくずれ、論文結論と関係ない枝葉事象から、論文の真偽がわめかれ、そうして、実験ノートの公開を、、という話に発展した。
通常、実験ノートは、論文に関わることのほかに、様々なノウハウやまだ論文にしてないアイデアも書き込まれているものです。
だから、論文真偽と無関係なことから、実験ノートを公開せよ、という話になったのもかなり不可解で、小保方さんがノート全てを出さなかったのは知的財産を守るための当然の行為とも言える。
これまで黙認されてきたこと、犯罪でないとされたことが、突然、犯罪とされ有罪判決にされた、、、そういう不可解さがSTAP細胞事件?にはある。
そうして、論文を強引に取り下げさせ、そのうえ実験ノートをさらさせ、さらには小保方氏の研究者生命まで断とうとしている。
たぶん、喚いている側には3つの意図があると思う。
論文を強引に取り下げさせ、大発見を無きものにする。
小保方氏の研究者生命を断つ
ノウハウ、アイデアを全て奪う
この問題では、NHKや朝日など大マスコミが手の平返しで執拗に有罪一辺倒で(これもかなり不可解)わめきまくったけれども、大マスコミと連動して、こういうことが出来る勢力は何か、こういうことをやりたがる勢力は何か、、と考えると、この事件?の首謀者、背景が見えてくる。
学界をこれだけ動かせ、大マスコミとも連動できる勢力ってのは、日本では東大閥しかないのです。
東大からはノーベル賞はあまり出てないし、特にバイオ分野は、iPS細胞の山中教授(神戸大出身)など傍流大学出身者が受賞してる。
で、今回の小保方氏は早稲田出身、笹井氏は京都出身で、やはり東大ではない。
傍流大学出身者が大発見する事例が続くのは、東大閥にとっては、研究予算獲得、人材獲得の両面でまずい(東大では大きな成果が出てないのに研究予算シェアが圧倒的に大きい状況になってしまうゆえ) そういう東大閥側の焦りが今回の強引な行動になったのでは、、と思われるのです。
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学界というのは結局、閉鎖的な専門家の集まりだから、その中では市場原理(公正原理)が働かない状況が往々にして生まれやすい。
基礎研究にせよ、応用研究にせよ、最終的に実用化、収益化の社会貢献で評価され、その度合いで予算が得られるならば、市場原理が働くでしょうが、現状はそうなってない。
( 応用研究は目的限定ゆえ一般にローリターンでローリスク、基礎研究はその逆にハイリスクハイリターンです。 だから、収益化基準の評価では、基礎研究側に不利、というのは誤り。 応用研究につながらない基礎研究にも、人々の知的好奇心を満たす講演、著作での収益化という道がある。 逆にこういうことは、実用化に至らねばお金にならない応用研究では出来ない )
市場原理(公正原理)が働かないところでは派閥的なものが生まれやすい。
成果を上げたか否かよりも、有力派閥に属すか否かが、評価・報酬のウラ基準になる。 それを成果主義であるかのように誤魔化す管理も横行しやすい(成果の横取りや、不適切な論文査読など)
そういう世界は右肩下がりになる、もしくは効率的に成果を上げられなくなっていく。
さて、日本の学界はどうでしょうか?
学閥の跳梁跋扈が結構、凄まじい世界ではないでしょうか?
かように市場原理が働かない状況を変えないで、もしくは働かない状況を助長するように、大学や研究機関に研究資金を流し込んでも、かなり非効率になるのでは? 税金の無駄が増えるのでは??
( 現状では、市場原理を働かすよりも、研究予算使用の不正摘発に力が入ってるようですが、これも小保方事件?同様、魔女狩り、学閥強化に悪用されていませんか?? 急に基準を変えて、特定のヒトたちだけ狙い撃ちにしたりとかしてませんか?? )
(補足)市場原理について:
市場原理とは、「より良い製品・サービス・労働により高い価格・報酬がつく」、という当たり前の原理、公正原理。 この原理が働くと、社会貢献と利益(報酬)はリンクする。 誰しも損をし続けたくない、割高なものに高い金を払い続けたくない、という防衛本能があるので、市場原理はどこでもいつでも働いてしまう。 政治的に強引にそれが働かないようには出来るが、そうした行為は永続しない。 割高サービスに法外な金を流し続ける状況は続かず、そうしたバブルは必ずどこかで弾けるのです。。。 で、寡占的・談合的な世界では、政治的な市場原理のねじ曲げが起きやすく、専門性の高い職業ほどそうなりやすい。
それを変えるには、その職業の評価を利益(=社会貢献度)という分かりやい基準にすれば良い。 つまり、ギブアンドテイクの当たり前の常識を働かせれば良いのです。
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小保方氏は現在、理研内で検証実験を行っている。
理研からは、論文の真偽と無関係な、小保方氏・笹井氏の出張履歴まで情報発信され、二人に男女関係があったかのようなゴシップ記事も書かれたりしてました。
このように理研内で悪意が渦巻いてる状況で、検証実験をやってもそれが適正に成されるかは疑問です。
しかし、理研での検証が適正に行われてSTAP細胞再現出来ずの結果が出たとしても、それは研究の不正を意味しない。
大発見と思われた論文で事後検証で覆された事例は多いからです。
何か別のものと取り違えたとしても、それはミスであって不正ではなく、それで研究者生命が断たれた事例はないのです。
また、それでもって、ノウハウやアイデアをさらけ出させられた事例もない。
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小保方事件?は、一部研究者がネットでわめき出し、それをマスコミが大々的に取り上げ、マスコミが勝手に有罪判決を下して、それに逆らえない雰囲気を作り出し、ホントに有罪判決にされてしまった、、、という流れ。
小保方事件?はライブドア事件とウリ二つで、マスコミが突然、手の平返しでわめき出したところもウリ二つなのです。
ライブドア事件の場合、軽微な粉飾と、当時どこの新興企業にも見られた株価吊り上げで、なぜかライブドアだけが騒がれたうえ、前代未聞の有罪判決になりました。
ライブドア以上の粉飾はその後も頻発してますが、ライブドア事件のようにはなってない。
当時、これまでの基準との急変わりを指摘すると、ライブドア以降は厳しくなるんだ、という反論がありましたが、実際はそうなってない。 実に突発的で特異的。
ライブドアの場合は、検察からNHKに捜査情報が流され、NHKから大喚きが始まって、それにマスコミ全てが乗り、そうしたマスコミ世論の後押しで検察が(前例と急変わりで)強引に事件化し、堀江氏は牢獄にぶち込まれ経営者生命をほぼ絶たれた。
ライブドア事件は官僚(検察)と大マスコミが連携して、強引に事件化していった事例だと思いますが、そうしたことが出来るのはやはり東大閥だけです。
キャリア官僚はなぜか東大出身者のほぼ独占だし、大マスコミ幹部にもそれは多いからです。
そうなるのは、官僚の世界も大マスコミの世界も市場原理が働かない世界になってるから(TVも新聞も大手寡占状況が長らく持続で、これは官界による保護規制があるから。。。で、ライブドアはここを変えるような、TV局買収を行おうとした)
小保方事件?、ライブドア事件?から分かるのは、官・報・学(官僚・報道・大学)の世界に市場原理を働かせねば、特権階級ができ、こうした不可解な事件が繰り返され、国民益が損なわれていくであろう、、ということです。
官・報・学のトライアングルに、政治家(=選挙で選ばれるので民意の市場原理が働く)、産業界(=自由経済では市場原理の民意が働く)が支配され、国民益無視の特権社会になってしまうのです。
(補足)ライブドア事件の特殊性:
ライブドア事件で検察が立件したのは、決算粉飾と株価吊り上げ操作の二点。
しかし、決算粉飾は利益の売上への付け替えという軽微な内容で、しかも一期だけの単発。 証券監視委員会等からの注意処分で済んできたし、今も済んでいる程度の内容。 一期だけであり、利益のごまかしでないので、株価(≒企業価値)にほとんど影響せず、投資家的にも被害を受けない。 投資家たちが被害を蒙った株価暴落は、粉飾でなく、NHKなどマスコミの大喚きで起きた(不安になった投資家の投げ売り)。 投資家保護の観点から断罪されるべきは、ライブドアというよりも、軽微粉飾事案で異常な有罪断定報道を行ったマスコミたちのほうです。
一方、株価吊り上げ操作のほうは、株式分割多用と風説流布による株価吊り上げという内容。 これは当時の新興企業全てにまん延していたことで、ライブドアに限った話ではない。 株式分割で株価が上がるという俗説は1990年代末以降、手数料稼ぎを狙った証券業界発で流布されてきており、当時の新興企業たちはそれに乗ったに過ぎない。 断罪するならば証券業界のほうだが、投資の世界にはこうした俗説、風説は絶えずまん延しており、そこを見極めるのが投資家の役割なのだから、これは投資家の自己責任に係る話なのです。 検察が乗り出すような話ではない。
また、株式分割での株価吊り上げ操作でも、多くの新興企業は高株価を維持できず、ライブドアなど少数の企業しか維持できなかったことにも注意すべきです。 つまり、ライブドアの株価は操作されたものでなく、業績の裏付けがあったのです(そうなったのは、ライブドアの買収戦略にミスが少なく、利益・売上の増大を伴っていたから)。
(補足)官僚と報道のゆ着:
これは、「官報複合体」(講談社)に詳しい。 最近のマスコミ、特に大手マスコミの役所批判は、(不正頻発に対して)役所はもっとしっかりしろ、と言う内容が多く、結果的に役所の組織と予算の拡大、、つまり官僚利権の肥大化につながっているものが多い。 不正を見逃した既存の役所が断罪され、組織や予算が縮小される、ということにはなってない。 マスコミは、国民向けに悪徳官僚と対決してるように見せかけて、実は役所にゴマすりをしてるだけ、、という結果になってる報道が多いのです。
(補足) 一昔前は政官財トライアングル批判が大きかった。 これは市場原理(=民意)が働く政・財が、それが働きにくい官を支配していた構造だったとも言える。 だから、政官財トライアングル批判は、市場原理があまり働かない大マスコミや大学側から主に成されていた。 そういう批判が減ってきたのは官・報・学の左翼トライアングル(旧・社会党的な分かりやすい左翼でなく、反市場原理、特権維持指向の左翼)が出来てきたせいでなかろうか??(その全てのトップにいるのは東大閥) これは反市場原理(不公正)ゆえ、国民益にマイナスで、実際、政官財批判が激しかった高度成長時代よりも、国民の豊かさ(諸外国と比べた相対的豊かさ)はどんどん減じています。
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私も同様に感じました。
ライブドア事件と酷似していますね。
また、実験ノートの有無や量で論文の信憑性が問われるのもおかしいという点も同感です。
小保方さんの実験ノートの事、彼女自身が再現にはコツがあると言った事、マスコミ報道のうち、果たして何が本当で何が偽情報か、引き続き様子を見守っていきたいと思います。
小保方氏も上司の笹井氏もウソをやるメリットは何もないですよね。
大発見と思われたことが、事後検証でそうではなかった、ということはままああることです。
せいぜいその類でしょう。
画像の加工がどの程度のものだったのかは、専門外なので分かりませんけど、そこが一番問題でしょう。
ただ、それも論文結論に影響しないようですから、そこだけの修正、差し替えで済ます、という論文誌側の判断は適切だったと思います。