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【1】今日の相場 **
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◎日経平均 15529.40(+ 71.53)△0.46%
◎TOPIX 1286.07(+ 4.72)△0.37%
◎売買高概算 19億3115万株
◎売買代金概算 1兆5922億円
◎時価総額 458兆6883億円
◎値上り銘柄数 1009 ◎(年初来)新高値 169
◎値下り銘柄数 623 ◎(年初来)新安値 0
◎変わらず 182
◎騰落レシオ(25日)105.48%
◎カイリ率(日経平均)25日線比+1.36% 75日線比+4.85%
◎為替 (対ドル) 101.84 (対ユーロ)136.79
◎出来高上位
1.みずほ <8411> 203.5円(+ 2.9円)220,178千株
2.クラリオン<6796> 388円(+ 11円) 68,828千株
3.アイフル <8515> 574円(+ 13円) 67,553千株
4.三菱UFJ<8306> 606.8円(+11.4円) 55,942千株
5.三住建 <1821> 122円(+ 4円) 42,043千株
◎売買代金上位 (円)
1.日経レバE<1570>10520円(+110円) 49,169百万
2.みずほ <8411> 203.5円(+ 2.9円) 44,389百万
3.アイフル <8515> 574円(+ 13円) 38,194百万
4.ソフトBK<9984> 7528円(+ 24円) 36,461百万
5.三菱UFJ<8306> 606.8円(+11.4円) 33,731百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1020万株 買い820万株
本日の東京マーケットは、日経平均株価が前週末比71円(0.46%)高の1万5529円と1月23日以来、約半年ぶりに心理的節目1万5500円台に乗せて取引終了です。
週末のNYダウが123ドル安となったことをうけて寄付きは売りが先行、30円安のスタートとなってその寄付きが本日の安値となっています。ただ、下値は押し目買い意欲が旺盛でしっかり。直ぐに先高期待からの買いが優勢となり、徐々に上げ幅を拡大。買い一巡後も1万5500円台を維持する堅調な値動きとなっています。尚、今週は国内企業の4~6月期決算の発表が前半のピークを迎えます。売買代金は概算1兆5922億円と2兆円を18日連続で下回っています。上海総合指数は連日で大幅高、51ポイント(2.4%)高の2177です。
業種別では、銀行、建設、鉄鋼、海運、小売などの上げが目立ちます。
個別銘柄では、カジノ関連が軒並み高でスロットマシンの開発・製造を手掛けるコナミが36円高の2418円、メダル計数機最大手のオーイズミが86円高の1071円、貨幣処理機大手の日本金銭機械が91円高の1925円、グローリーが120円高の3475円と値を飛ばしています。政府が東京五輪を開催する2020年までに全国3カ所前後でカジノの開設を認める検討に入ったと報じられ、好感した買いが入っています。
2週続けて土曜日の増刊号にてコメントさせて頂いた建設株が軒並み高、強力な値動きとなっています。ゼネコンでは大林組が13円高の767円、大成建設が3円高の599円、鹿島が5円高の480円といずれも年初来高値を更新。
三菱系顧客多い戸田建設が10円高の446円、新潟最大の福田組が20円高の596円、ダム・トンネルなど大型土木に定評の安藤ハザマが25円高の662円、トンネル工事など土木比率が高い西松建設が16円高の499円、大型土木に強い大豊建設が9円高の487円、リニア中間駅のある長野県最大
手の北野建設が4円高の266円、鉄道土木工事のリーディングカンパニー東鉄工業が29円高の2669円と値を上げています。
東京五輪の開催が決まり、東京湾岸部など都市の大改造に向けた土木工事が活気づいています。それに加えて、今世紀最大のビッグプロジェクト「リニア中央新幹線」の工事がこの秋にも始まり、さらに品川駅周辺の再開発、整備新幹線、東京都心と羽田空港を結ぶ鉄道新線の開設・・・等々、材料が豊富です。
日本精線がストップ高、100円高の629円となっています。石油由来の溶媒から高効率に水素を取り出せる特殊ワイヤ材料を開発したと報じられ、好感した買いが入っています。水素の生成にかかる時間が従来から大幅に短縮でき、水素を燃料にした「燃料電池」関連として将来的な業績拡大への期待から買いが集まっています。2年後をメドに実用化する模様です。
暑い日が続いていますが、エアコンの富士通ゼネラルが136円高の1372円と値を上げ、年初来高値を更新。1990年7月以来、24年ぶりの高値水準となります。25日の引け後に4~9月期の連結純利益が前年同期比64%増の50億円になる見通しと発表。従来計画35億円から大幅増となり、好感した買いが入っています。4~6月期の連結純利益は前年同期の約2倍の40億円です。
その他、業務用厨房機器大手のホシザキ電機が90円高の5290円と年初来高値更新、大東建託が110円高の1万2140円、構内放送設備のTOAが39円高の1299円、無印良品を展開する良品計画が200円高の1万2350円と値を上げています。
本日の新高値銘柄は、安藤ハザマ、大成建、大林組、鹿島、西松建、大豊建、前田建設、戸田建、NIPPO、日本道路、福田組、カルビー、キッコーマン、科研薬、日本ガイシ、アース製薬、NEC、シスメックス、いすゞ、極東開発、ピジョン、三菱商事・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・高齢者向けサービス、企業と自治体の橋渡し役1万人養成
・気象衛星「ひまわり8号」10月打ち上げ 防災にも寄与
・自動運転車の開発が周辺技術に波及 広く技術革新を促進
・洗剤や燃料等に使われるパーム油、環境対策コストが上昇
・ホシザキ電、業績見通しを引き上げ 通期の減益幅が縮小
・NYタイムズ紙、社説で「大麻使用の禁止を撤廃すべき」
・米大統領、イスラエル首相にガザ地区での即時停戦を要請
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【3】主な投資判断 **
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[クレディS証券]
据置き A(9432)NTT 7,500→ 8,500円
[UBS証券]
引上げ B→A(4217)日立化成 2,200円
[JPモルガン証券]
引上げ B→A(8036)日立ハイテク 3,300円
[ゴールドマンS証券]
据置き C(5471)大同特殊鋼 490円
[野村証券]
引上げ B→A(9437)NTTドコモ 1,650→ 2,080円
据置き A(8036)日立ハイテク 2,854→ 2,969円
[SMBC日興証券]
据置き A(4307)野村総研 3,700→ 3,500円
引上げ B→A(4217)日立化成 1,800→ 2,120円
[みずほ証券]
新 規 A(3295)ヒューリックリート 19万円
新 規 A(8954)オリックス不動産 16万円
新 規 A(8961)森トラスト総合リート 19.5万円
新 規 A(8972)ケネディクス・オフィス 62.5万円
新 規 A(8982)トップリート 53万円
[三菱UFJMS証券]
据置き C(7296)FCC 1,300円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】投信保有の短期化 **
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2013年度末時点の個人の投信信託の保有期間は平均2年で、09年度との比較では1年近く短期化しています。
投資信託での運用は、本来は中長期での資産形成を目指しているはずですが、実際にはクローズド期間(解約できない期間)開けと同時に、担当営業に新規設定の投信への乗り換えをすすめられ、結果として投信の回転売買になっているケースが多いことが保有期間短期化の一因と考えられます。
現に09年度から13年度にかけて銀行の投資信託の預かり資産は22兆円程度でほぼ横ばいですが、販売収益は2倍近くになっています。顧客の資産は増加せず、投信の保有期間は年々短期化する一方、銀行の収益は右肩あがりに増え続けています。
主要行と地銀を対象に金融庁が投信販売について行ったアンケート調査ではおよそ7割が投信の販売額に比重を置いて営業員を評価しているという結果となっており、背景にはこのような販売側の事情もあります。
投信保有が短期化するもう一つの理由として、新規設定の投資信託は高値掴みになりやすいということがあげられます。
投信はたくさんのお金を集めるために、今話題の旬のテーマが設定されることが多く、話を聞いた人は儲かりそうな気がしてしまいます。
こうしたケースでは、投信を通じて今話題の旬のテーマに資金を投じるということになるのですが、実際にはすでに人気化し高値圏にある銘柄に投資することになってしまいがちです。
当然、運用パフォーマンスが良いはずもなく、利益も上がらず、そのような投信は早い段階で保有見直しの対象になってしまいます。こうした事情も投信の保有短期化の一因とみられます。
販売手数料を優先した営業は結果として顧客のためになっていないとの問題意識から、金融庁は投信の乗り換えは損か得かを試算した結果を7日4日付けの「金融モニタリングレポート」で公表しました。
金融庁の試算では、03年から13年にかけて2年ごとに当時の売れ筋の投信に乗り換えた場合、03年に投じた元本が10年後の13年には3%目減りしたという結果になっています。ちなみに、期間運用成績は12%のプラスでしたが、乗り換えるたびに支払う販売手数料が運用益及び元本を減らす主因となっています。