米国経済指標

ヒロろんさん
コンファレンスボード(全米産業審議会、略称CB)は非営利の民間シンク
タンクで、毎月15営業日に前月のデータを元に「景気総合指数」をまとめ発
表しています。

 景気総合指数には、景気に先行して動く10の経済指標による「先行指数」、
景気と連動性の高い4つの経済指標による「一致指数」、景気に対して遅れて
動く7つの経済指標による「遅行指数」があります。中でも先行指数は、景気
の変化に対して数カ月の先行性があると言われ、景気の方向性や転換点を判断
する上で重要視されています。

 同じくCBが消費者に対するアンケート調査を基に消費者のマインドを指数
化して当月最終火曜日に発表しているのが「消費者信頼感指数」です。

 調査項目は現在の景況感・雇用状況、6カ月先の景況感・雇用・所得、6カ
月以内の購入計画(自動車・住宅など)で、現状の消費者マインドを示す「現
況指数」、6カ月先の景況感を示す「期待指数」が発表されます。

 トムソン・ロイターとミシガン大学が調査・発表している「消費者信頼感指
数」もCB消費者信頼感指数と同様の指標で、こちらも現状の景況感を表す「
現況指数」と先行きの景況感を示す「期待指数」が発表されます。

 CBとミシガン大の両指数の違いはまず一つは規模で、CBが約5000世
帯を対象にしているのに対し、ミシガン大の指数のサンプル数は速報が300
世帯、確報が500世帯と、かなり少な目でそれ故にブレも大きくなります。

 そして、発表のタイミングにも違いがあり、CB消費者信頼感指数が最終火
曜日であるのに対し、ミシガン大消費者信頼感指数は、速報が第2金曜日、確
報が最終金曜日となっています。

 消費者信頼感指数は、アメリカのGDPの約7割を占める個人消費の動向を
知る手掛かりとして大変注目度の高い指標で、速報性の高いミシガン大消費者
信頼感指数速報で個人消費の動向を推測し、サンプル数の多いCB消費者信頼
感指数で確認する形となります。

 尚、指数の名称はCBが「コンシューマー(消費者)・コンフィデンス(信
頼)・インデックス(指数)」、ミシガン大が「コンシューマー(消費者)・
センチメント(感情)・インデックス(指数)」で、両方とも「消費者信頼感
指数」と訳されていますが、「消費者マインド指数」や「消費者態度指数」と
いう名称が使われることもあります。
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