28日、那覇空港に着陸しようとしていた格安航空会社、ピーチ・アビエーションの旅客機で、高度が下がりすぎたことを知らせる警報装置が作動し、旅客機は着陸をやり直しました。
機長は「管制官に降下を指示されたと勘違いした」と話しているということで、国の運輸安全委員会は、事故につながりかねない「重大インシデント」として調査を進めています。
28日昼前、沖縄県の新石垣空港から那覇空港に向かっていたピーチ・アビエーションのエアバスA320型機が、那覇空港の手前およそ7キロの海上に差しかかったところ、高度が異常に下がって地上に近づいたことを知らせる警報装置が作動しました。
旅客機はすぐに高度を上げて着陸をやり直し、20分余りあとの正午すぎに那覇空港に着陸し、乗客と乗員合わせて59人にけがはありませんでした。
国土交通省などによりますと、旅客機は着陸に向けて通常の手順よりも早く高度を下げ始め、警報装置が作動した際には高度がおよそ100メートルとなり、一時はおよそ75メートルまで下がっていたということです。
国土交通省によりますと、旅客機のアルゼンチン人の機長は「管制官から降下するように指示されたと勘違いした」と話しているということです。
国の運輸安全委員会は事故につながりかねないトラブル、「重大インシデント」だったとして、関西空港にあるピーチ・アビエーションの本社に調査官3人を派遣して調査を進めています。
ピーチ・アビエーションは当面、機長を乗務から外すことにしたということで、「お客様や関係者に多大なご迷惑をかけて申し訳ない」と話しています。