米司法省は十九日、二〇〇九~一〇年に起きたトヨタ自動車の意図しない加速による大量リコール(無料の回収・修理)問題で、トヨタが和解金十二億ドル(約千二百億円)を支払うことで和解したと発表した。
トヨタは、苦情から問題を把握していたにもかかわらず、情報を意図的に開示しなかったことを認める代わりに、刑事訴追を免れる。司法省によると、自動車メーカーとしては、過去最大の和解金となる。
リコール問題は〇九年八月、米走行中のレクサスのアクセルペダルがフロアマットに引っ掛かり一家四人が死亡。トヨタは米国や日本など世界でリコールを実施。エンジンの電子制御システムの欠陥を疑う声も上がったが、米政府は一一年二月に「欠陥はない」と結論づける一方、「問題の報告を遅らせた」として四千八百八十万ドル(当時約四十億円)の制裁金を科している。