フラッシュメモリーに関する東芝の研究データの不正流出事件で、逮捕された男が韓国企業に流出させた情報は、東芝の機密データの管理基準の中で最もセキュリティレベルが高いものだったことがわかりました。
この事件は、東芝とフラッシュメモリーの事業で提携していた半導体メーカーの社員だった杉田吉隆容疑者(52)が東芝の研究データをコピーし、その後転職先の韓国の半導体企業「SKハイニックス」に不正に提供したとして逮捕されたものです。
その後の警視庁への取材で、杉田容疑者が流出させたフラッシュメモリーに関するデータは、東芝が3段階に分けている機密データのセキュリティレベルの基準の中で最も高いものだったことが新たにわかりました。杉田容疑者は当時、提携会社の社員として東芝の四日市工場で、フラッシュメモリーの故障原因を解析する仕事をしていたため、データへのアクセス権限を持っていたということです。
警視庁は、杉田容疑者が、「SKハイニックス」に好条件で転職できるようにより機密性の高い情報を提供していたとみて調べています。