前場の東京株式市場で日経平均は続伸した。ウクライナ情勢をめぐる懸念が後退したことで主力株を中心に買いが先行。リスク回避の動きが一服し、日経平均は節目1万5000円に接近する場面があった。ただ1万5000円以上に戻り売りが多いと指摘されたほか、米経済指標などを見極めたい投資家も多く、買い一巡後は伸び悩んだ。ロシアのプーチン大統領がウクライナにおける武力行使は最終手段だと明言したことから、ウクライナをめぐる東西の緊張が軍事衝突につながるとの恐怖感が和らぎ、前日の欧米株が大幅上昇。安全資産とされる円やスイスフランが下落する一方、米金利は上昇するなどリスクオフムードが後退した流れを引き継いで日経平均は一時270円高となった。中国の李克強首相が5日、2014年の経済目標について国内総生産(GDP)伸び率を約7.5%としたことも支援材料。「事前には、経済構造の合理化を実現するために同目標を7.0%に定めるとの見方もあったが、(7.5%を出してきたことで)景気動向に配慮した当局の姿勢がうかがえる」(楽天経済研究所シニア・マーケットアナリストの土信田雅之氏)という。今後、景気を下支えするための政策に期待が高まるとみられている。一方、「日経平均の節目1万5000円以上では依然戻り売りが多い」(国内証券トレーダー)といい、上値は押さえられた。トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)やパナソニック(6752.T: 株価, ニュース, レポート)などが買い先行後に下げに転じ、キヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)やソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)なども伸び悩んだ。市場では「重要な米経済指標の発表を控えるうえ、ウクライナ情勢に対する危機意識もまだくすぶっており、1万5000円が上値の節目として意識されている」(ちばぎんアセットマネジメント調査部長の奥村義弘氏)との声が出ていた