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2014年の視点:企業のリスク要因は新興国減速や消費増税

2014年の視点:企業のリスク要因は新興国減速や消費増税主要企業のトップは、2014年のリスク要因を何とみているか―――。ロイターが実施したアンケートでは、金融緩和縮小に動き始めた米国や経済成長が鈍化している新興国など海外経済の動向を挙げる声が目立ったほか、4月に実施される消費増税後の国内経済動向も懸念材料として挙がっている。三菱電機の山西健一郎社長はリスク要因を、「中国経済の想定以上の減速など、新興国における需要減」とした。また、三菱重工業の宮永俊一社長は「米国の財政問題、欧州債務危機の再燃や中国経済の停滞などによる国内企業への影響拡大」、ファーストリテイリングの岡崎健CFOは「東アジアの外交情勢の不安定化」を挙げた。消費関連では「消費増税に伴う国内消費の縮小」(泉谷直木・アサヒグループホールディングス社長)とする声が最も多い。このほか「原油・原材料価格の上昇」(岩田聡・任天堂社長)、「電力不足の継続と電気料金の値上がり」(津賀一宏・パナソニック社長)なども引き続き懸念材料となっている。不動産関連では、建築コストの上昇も目立っている。2013年は「アベノミクス」で経済を取り巻く環境が好転したが、最も重要な成長戦略の実現を懸念する声もある。東芝の田中久雄社長は「政府の進める成長戦略の停滞が最大のリスク」と指摘する。主要企業がみている2014年のリスク要因は以下の通り。・アサヒグループホールディングス<2502.T>:消費税増税に伴う国内消費の縮小。・キリンホールディングス<2503.T>:消費増税による消費への影響。・ローソン<2651.T>:従来型のコンビニモデルに固執し、新しい発想が生まれなくなること。・JT<2914.T>:世界経済の低迷(特に西欧・ロシア)、急激な為替変動、日本市場の経済回復の頓挫など。・セブン&アイ・ホールディングス<3382.T>:消費税増税が個人消費に与える影響。・旭化成<3407.T>:米国経済の失速、それによる世界経済の減速。・住友化学<4005.T>:一般的経済情勢、製品需給や市場価格の状況、市場での競争の状況、為替の変動等。・花王<4452.T>:世界経済の落ち込み、消費増税後の国内景気の冷え込み、天然油脂の急激な価格変動。・武田薬品工業<4502.T>:中国など新興国経済の減速。・JFEホールディングス<5411.T>:日本経済全体としては、消費増税後の景気腰折れや電力不足・電気料金値上げ、貿易赤字の拡大・経常黒字の縮小など。・クボタ<6326.T>:中国、その他新興国の先行き。・ダイキン工業 <6367.T>:中国経済の失速、日中関係の悪化・日立製作所<6501.T>:欧州・新興国経済の先行きや個人消費の低迷。・東芝<6502.T>:政府の進める成長戦略の停滞。企業業績の向上や物価上昇、さらには社会保障の安定化によって国としての信用度を回復させることが求められており、それらが停滞すると為替動向のリスクも関連して高まる。活発な企業活動を実現するためには、燃料費の高騰による電力料金の値上がりや、エネルギーのベストミックスを成し遂げられず電力不足に陥ることも、避けるべき重要課題。・三菱電機<6503.T>:中国経済の想定以上の減速など、新興国における需要減。・NEC<6701.T>:世界経済の減速。・パナソニック<6752.T>:中国など新興国経済の減速、原油・商品価格の高止まり、電力不足の継続と電気料金の値上がり。・TDK<6762.T>:急激な為替相場の変動。・村田製作所<6981.T>:為替相場(円高)。・三菱重工業<7011.T>:米国の財政問題、欧州債務危機の再燃や中国経済の停滞などによる、国内企業への影響拡大など。・日産自動車<7201.T>:新興国市場の不安定化がリスク要因であり、中でも中国経済の極端な減速、金融バブルの崩壊が懸念される。・ホンダ<7267.T>:消費増税による景気腰折れ、中国以外の新興国の先行き、中国経済の先行きが懸念材料。・キヤノン<7751.T>:世界経済の不透明感。・任天堂<7974.T>:原油、原材料価格の上昇。・三井物産<8031.T>:米国の政治混乱による景気鈍化、米国のQE3縮小による新興国からの資本流出の加速。・三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>:海外の金融政策変更等に伴う市場の動揺および景気悪化。・大和証券グループ本社<8601.T>:テールリスクではあるが、日中関係、中東情勢の悪化等の地政学的リスク。・NKSJホールディングス<8630.T>:国内外での大型自然災害の発生や東アジア地域の地政学上リスクの顕在化、金融・株式市場の乱高下。・MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725.T>:国内外の自然災害、消費増税後の消費動向。・東京海上ホールディングス<8766.T>:国内外の経済危機、金融市場の混乱。・三井不動産<8801.T>:被災地の震災復興や景気の回復に加え、オリンピックに向けたインフラ整備等による工事増に伴う建築コストの上昇。・三菱地所<8802.T>:建設現場の人手不足による労務費の上昇など、建築工事費の上昇。東日本大震災からの復興事業や「国土強靭化計画」による公共事業に加え、景気回復の波を受けて民間でもビルやマンションの建設計画が相次いでいることが背景。公共工事、住宅建設量は2014年がピークと言われており、オリンピック誘致による影響も大きい。今後建設工事費が引き続き上昇見込みであり、経営リスク要因として継続して注視していく。・NTT<9432.T>:国内事業の競争の激化、欧州・新興国の景気動向。・ファーストリテイリング<9983.T>:消費増税後の日本の景気動向、東アジアの外交情勢の不安定化。(企業・金融チーム)
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