背骨の痛みが増し、起きているのがつらくなる。2階の広間で横になる。広間と言っても、廊下を含めて、6畳くらいの空間である。ストーブの横で、とにかく、横になる。今日の、歩いて買い物をしたことが、脳裏に浮かぶ。なぜ、こんな辛いことをしなければならないのかと思う。皆、元気に普通に歩いているのに。横になり、仰向けになり、反対側に横になりと繰り返す。
気がつくと、1時間ほど眠ってしまった。骨折後の1年くらいは、仰向けにも、なれなかった。その時は、背骨がかなり曲がっていて、こぶが出来ていて、そのこぶが床に当り痛くて、仰向けになれなかった。しかし、今ではかなり楽に仰向けになれる。
背骨を触ると、そのこぶが、小さくなっている。そして背骨の曲がりが、小さくなっているのが分かる。回復している。しかし痛い。骨折はとうに回復しているのに。これは、別の部分が、背骨の軸がずれていて、そのずれが、神経線維を圧迫しているためだ。しかし、何とか歩いて買い物をすることはできる。
さらに回復するには、この痛みは当分、続くだろう。我慢だ。ここで痛いからといって、歩くことを止めてしまえば、いつまでたっても、より回復は出来ない。現状維持か、後退である。
「ベンハー」の愛のテーマを思い出す。天はなんとかしてくれるだろう。そしてこれも試練だ。なんとか、頑張って、普通の人が歩いている程度に回復出来れば、この目標は到達できる。そんな大げさなものでもないが、過去を、どうこう言うことは、しない。現状を認識し、現状の生活を少しずつ、向上することだ。あわてずに、落ち着いて少しずつだ。