2015年春卒業(現在の大学3年生)の就職・採用活動が1日、解禁された。インターネットコンテンツの開発・販売を主業務とするドワンゴ(東京都中央区)は同年の新卒入社試験で、受験料を徴収することを発表した。入社試験での受験料制度の導入は異例だ。
同社は「本気の方だけ受験してほしい」としている。受験料は同社のサービス「ニコニコ動画」にちなんで2525円。
入社試験の受験申請はネットにより簡易化し、就活生の就職活動は以前に比べて手軽になった。
複数の企業の受験が容易となる一方で、就職口そのものが増えているわけではない。
そんな背景から同社は「受験生が多すぎて、採用の手間ばかりが増えて、本当に必要な人材を見極める十分な時間をかけることが難しい」と導入の経緯を説明。
同社の夏目剛取締役(48)はツイッター上で「機能しないエントリーシステムへの本気の提案です」と現状に一石を投じた意気込みを語った。
受験料は、プレエントリー後の選考にエントリーするときにかかる。対象者は、1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の受験者で、その他の地域の受験者は免除。
クレジットカード決済などにも対応しており、手数料は同社が全額負担する。
採用予定は、IT関連の企画・開発のエンジニア職を約40人、企画職を若干名。書類選考後、面接を1~3回行って採用を決める。合否にかかわらず受験料は返金せずに、奨学金制度の基金などに全額寄付する予定。
同社は「お金儲けが目的ではない」としている。