株式格言2

バラの会さん
バラの会さん
疑わしきはなにもするな
  • 相場を冷静に見よ、という格言。目先に疑問的な材料があったり、視界不透明な時は、相場に手を出さず、様子を見よということ。特に、損をしたときは、とかくあせりが出るが、そういうときこそ相場から遠ざかって休養することが第一である。

売買をせけばせくほど損をする、とくと休んで手を変えて見よ
  • 投資する銘柄を選ぶには、注意深い観察と研究が必要である。とかく、せかせかとカンに頼って売買しがちな投資家がいるが、たまには、じっくり休んで、投資する業種や銘柄を変えてみるなどしてみては……と、提言している格言である。

売るべし、買うべし、休むべし
  • 株式投資の経験がある人は、あんな時に買わなければよかったのに、と悔やんだことが何度もあるはずである。もちろん、あのとさ、あの株を買っておけばよかったと思い返す人もあろう。株式投資も公開、先に立たずである。だから、買うのもよし、売るのもよし。が、なんといっても、休むことは忘れないで欲しい、というわけ。とくに、かなり高値まで買い進まれていると判断したときは、休むこと。相場に、青天井はないということである。

売り買い休め
  • 相場の好きな人で、資金のある投資家は、めまぐるしいほど売買をする。大相場のとさには、当たるかも知れないが、どうしても、こうした人は目先の動きで取引する。この格言は、売りも買いも同列に休みなさいといって、休養の大切さを説いている。

休むとはただの休みと思うなよ、次の仕掛けのもととなるなり
  • 株式投資の効用は、内外の政治、経済、社会情勢などを研究することも、その一つである。売買を休んでいる間に、大いに勉強して、次の投資に備えること。そういう投資態度を、この格言は求めている。

損切りは素早く
  • 投げの決断ができずに損を大きくすれば、それだけ資産が減る。したがって、投げの決断は素早くやれ、と説いている格言である。

見切りを早むるとも、断じて遅らすなかれ
  • 相場には、流れがある。その流れに棹差す投資法もあるが、流れが変わったと思えば、この格言のとおり、見切りは断じて遅れてはならない。

損玉を決断早く見切ること、これ相場の神仙と知れ
  • 神仙とは、神通力のある仙人のことである。損している株を、決断早く見切ることは、相場の神様がやることだということで、売りの決断を追っている。いつまでもくよくよしていてもはじまらない、と教えている。

玉整理、知りつつ、自分も整理され
  • 相場が高値をつけ、信用取引の買い残高が増えると、一転して、整理相場となることがある。単なる玉整理だとたかをくくっていると、自分の手持ち株も、あれよあれよという間に値下がりしてしまうということ。相場の流れの変化をよく見て、損をいかに最小限に食いとめるかがポイント。

引かれ玉は投げよ
  • 引かれ王とは、損勘定になっている株のことである。損したらとっとと売りなさいといってます。

見切り千両
  • 買った株が下がっても、思い切って投げられず、仕方なく塩清けにして持っている投資家が多い。やがて相場が戻ろだろうと思っている間、ずるずると下がっていく。この格言は、そのような投資家に対して、投げの決断を追ったもの。

判断を誤ることは正常なことだ、それを修正しないのが異常である
しまったはしまえ
  • 今、この株を買うと儲かると思って投資するが、逆の目の出ることが多い。そんなときは、思い切って売り、別の株に狙いをつけるか、休むべきだ、という意味の格言。株式投資には、方針、路線の変更など、柔軟性のある戦略、戦術が求められる。株価は、天井圏にあるよりも、底値圏でどっしりと腰を据えている期間が長い。自信を待って買った株でも、買い値より下がって、なかなか戻らないことがある。それでも損はいやだから、戻りを待つ。その段階で方針を変えないと、ジリジリと下げ続ける。とうとう、戻り待ちをやめて投げると、そこが底値だったというケースがある。

手じまいは脱兎のごとく
  • 売買のタイミングも大切であるが、損勘定になっているときに、投げたり、買い戻したりはなかなかできないものである。株式投資で、撤退の決断ほどむずかしいものはない。脱兎のごとくとはいかなくても、損を大きくしないようしたい

最初の追い証の時に売れ
  • 信用取引で、思惑とは反対に相場が下がり、損をしているのに、急落、暴落場面に出会うと、投資家の心理は、不安感で揺れ動く。どう対処すべきか。投げるべきか、戻りを待つか。追い証を出すよう、証券会社から連絡がきても、考えるのはそのことばかりで、資金を考えると悩みは深まる。心理的にも追い込まれる。格言では、投げのタイミングとして、最初の追い証が撤退の時と警告している。

人の行く裏に道あり花の山
  • 山へ花見に行っても、多くの人といっしょでは心から桜を楽しむことはできない。山には裏道もあるからそっちへ行けば、ゆっくり花見もできる。およそ株式投資の経験がある人なら、誰でも知っている有名な格言。人は、相場の人気に左右されやすい。が、多くの投資家が、強気一辺倒で、買い人気に市場が沸き返っている時に人やらない利食いをそっとやり、相場が下がって総弱気のとさに、安値で買っておけという意味で、人気の裏を行くのが成功の道、と説いている。考えてみると、総強気のときは、相場は天井圏、逆に、総悲観のときは底値圏である。この格言どおり、安い時に買って、高い時に売ればよいのであるがそうは問屋が卸さないのが、また相場なのである。反対の格言は「赤信号、皆で渡れば怖くない」

人が売る時に買い、人が買う時に売れ
  • ウォール街にも、このように、前項の格言と同じ意味の投資法をすすめた格言がある。洋の東西を問わず、先人がいっているのは、相場は人気的に行き過ぎたところで、そのムードに巻き込まれるな、総悲観のときこそ恐れずに買え、ということであるが、恐くてなかなかできないことではある。

野も山もみな一面の弱気なら、あほうになって買いのタネまけ
  • これほど、相場の極意をズバリといっている格言はない。なにか、古めかしい文章であるが、今も、この投資法は正しい。が、悲しいかな、投資家の心理はこんなとき、まだ下がるのではないか?いや必ず下がる、と思って買いそびれる。少し上がると、あの安値へもう一度戻るだろう、と恐れる。そして、待っていると、皮肉なもので、そのまま上がってしまう。それだけに、周囲が弱気一色のときの買いの勇気ほど貴重なものはない。

万人が万人までも強気なら、アホウになって売りのタネまけ
  • 相場が過熱して天井になったとき、下げ過ぎてどん底の時、結果論としては、あの時が大天井だった、あの時が大底だったとわかるが、それをどうして予測したらよいのか。それがわかれば、誰も、ためらわずに底値で買って、天井で売ることができる。ある兜町の古老いわく。新聞の社会面に、株式ブームで証券界はホクホク、ボーナスもはずんで……といった記事が出たときは天井、閑古鳥が鳴くなどと不景気風が報じられたときはどん底、という。株式記事が経済面でなく、社会面に報道された時、というのはユー-クな発想であるが、一般投資家の多くは、たしかに、相場の末期に買い出動して高値つかみになることが多い。

万人があきれ果てたる値が出れば、高い安いの境なりけり
  • バブルの時、好業績をはやされて電力、証券、銀行株は史上空前の値をつけた。証券界では、どんな尺度で、どんな経験則からいっても通用しないと浮かれ調子になったが、大相場は続かない。「万人があきれ果てたる値」がついたあとの結果は、どうだったか。格言でいみじくも、こうした場合の危険性を指摘してくれている、ということをいっているのである。

安物買いの銭失い、安物は高物、価値あるものがものをいう
  • これは安いと思って買った商品が、早々といたんだり、気に入らなくなった経験は、誰しもあるはず。株式投資にも、この経験を生かすべきだという格言である。企業を安物というのはどうかと思うが、たしかに、無配で復配の可能性が見当たらず、株価も安い銘柄はある。が、世の中には、こうした無配株を好んで買う人がいる。なるほど、その人気と需給関係で値動きするから、値ザヤかせぎも可能であるが、それはうまく立ち回ればの話で、株式投資としては、ハッキリいって、邪道であろう。安物は、債務超かで、上場廃止になったり、上場会社といえども倒産することがある。そんな危険で、高くつくかもしれない株に投資するよりも、同業種のトップ企業など、値打のある株を買ったほうが、長い目でみれば、報われることが多い。

割安に買いなく、割高に売りなし
  • 高い銘柄は、そこまで買われた理由があるし、安い銘柄は、安値で放置されている理由がある。という格言である。株式投資には、相場の流れに反抗せず、素直に流れについて売買する、いわゆる順張りもまた、大切なことである。

利があればどこからかくる金の蛇、われも人もと買いの行列
  • 株式市場には、10年に一、二回は大相場がある。そんなときは、買えば儲かるから、市場には投資資金が、どっと流入してくる。そこで、相場はさらに上がるという循環を繰り返す。しかも、次から次へ、グループ別、タイプ別、業種別に物色人気はかけめぐる。こんな相場の騰勢には、素直についていけばよい。これを市場では相場につくともいうが、つまり、この格言は、大相場には下手にさからうな、といっているのである。

相場のことは相場に聞け
  • これも有名な格言で、見通しが不透明な時、逆に、思わぬ高安値が出た時に、市場ではよく使われる。相場はどんな手法で分析しても、どんな尺度で計っても読み切れないし、計り切れない。それほど、いろいろな原因がからみあっている。だから、相場見通しには、景気や企業業績、円相場の動向、さらには市場内部要因など、諸材料を分析するのはもらろん大切なことであるが、そうした材料の判断がむずかしいときには、相場の流れをより重視せよ、ということである。考えるより、相場の流れに従えという格言である。その意味すろところは、相場には、それらの諸材料は織り込まれ、相場を分析すれば、見通しもつくということ。埋由なしに相場は上がったり、下がったりしないから、相場に聞くこともまた、投資の奥義の一つである、といえよう。

相場に過去はない
相場は明日もある
  • 株式投資では、「あの時、あの株を買っておけば儲かったのに…」とか、「あの時、売っておけば、塩漬けにならずにすんだのに」と、反省してもはじまらない。この格言は、いたずらに過去のことを思い返すのでなく、投資には前向きの姿勢が大切、と説いている。

もちあい放れにつけ
  • 長期間、低位置で低迷している相場は、必ず反発するときがくるから、もちあい圏内から上昇に転じた相場は買い、という格言。個別銘柄でも、同じようなことがいえる。業績、材料的に見ても魅力がないので、長い間、安値で放置さている株がよくある。が、こうした株は、しばしば上放れることがある。

新値にはだまってつけ
  • 低迷を続けていた株は、上値に買いのシコリがないし、上放れるにはそれなりの理由がある。新値につけという格言には、もちあい圏にあった株価が、下値支持線を切って、新安値をつけた場合は売れ、という意味もある。

長もちあいは放れの前ぶれ
大もちあいは大相場
  • 相場全般が上がることもなく、さりとて下がるでもない、もちあい状態が長く続いたあとには、ひと相場あるという格言。これは、理屈のうえからいっても成り立つ。もちあい相場が長いと、商いが閉散になり、勢いがそがれるので、低迷を嫌って信用売りが増える。そこで、相場が反騰に転じると、売り疲れのうえに、信用売りの買い戻しも加わって、期待どおり、ひと相場がくるということになる。

買いにくい相場は高い、買いやすい相場は安い
売りにくい相場は安い、売りやすい相場は高い
  • 指し値の注文を出しても、思ったとおりに成立せず、さらに指し値をかえたものの、それでも成立しないようなときは、相場に勢いがあるからで、その後もどんどん値は変化していってしまう。反対に、指し値であっさり商いが成立するとき、一本調子の相場ではないと見るべきで、その後、自分の思惑とは反対に動くことが多い、という意味の格言。

閑散に売りなし
  • 相場がもちあい状態を続けると、商いが減って、じあい地合いも悪くなってくる。相場は上にも行かず、下にも行かないのであるから、投資家としては、買っても値幅が取れず、手数料だけでも損をしそうになる。そして逆に、信用売りしたい心理になってくる。過去の例から見れば、値下がりして低迷状態が統き、出来高が減って、商いの閉散な毎日が続けば、相場は底値に達したケースが多い。なにか材料的にきっかけがあれば、反発する下地はできているわけであるから、こういうとさは信用売りしたい気持ちを抑えて、逆に、小当たりに買って出ては…という格言。相場が大底をついたかどうかは、いつも結果的にしかわからないのであるが、安値もちあいで、商い閉散の状態が長く続くということは、底値鍛錬をしていることを意味するわけで、この格言は今もって、市場で重要視されている。

もうはまだなり、まだはもうなり
  • 相場の大天井、大底がわかれば、誰でも、株式投資で成功する。どんな尺度で計っても予測できないところに、魅力があるのかも知れないが、先人はこの格言で、市場のムードがもう天井だろうといった段階では、まだまだ高値がある。反対に、まだまだ下げそうだというムードの時には、大底をついており、買いそびれると、チャンスを逃がしてしまう、と説いている。いずれにしても、投資家は人気に惑わされないことが肝心である。

押し目待ちに押し目なし
  • 上げ相場で、一時的に相場の下がるのが押し目であるが、その押し目に狙いを定めて買うチャンスを待っていても、相場が力強ければ強いほど、下がらないことをいう。事実、グッドタイミングで買い場をつかむことはむずかしい。とくに上げ相場で、それも市場エネルギーが強く、勢いのよいときほど、思いどおりの値で株は買えない、ということを、この格言は教えている。

戻り待ちに戻りなし
  • 相場が下がっていくとき、次に戻ったところで株を売ろうと待ちかまえていると、案外戻らずに、ずるずると下がってしまうことが多い。要するに、前項とともに株とうものは思いどおりの値で売買できないことがしばしばあるという意味の格言である。指値で売買の注文を出したところ、出合いがつかないので、注文を取り消すと、指値以上に上がったり、下がったりする。そこで、あらためて注文を出すと、また、出合いがつかないことがある。なお、相場全体の動きも、押し目待ちに押し目なし、戻り待ちに戻りなし、ということがある。

上り坂の悪材料は買い、下り坂の好材料は売れ
  • 相場の大きな流れには逆らうな、という格言。大勢から見て上げ相場が続いているときは、たとえ悪材料が出ても下がらないし、下がっても、押し目がある程度である。逆に、下げ相場が続いているときは、好材料が出ても、大きな反発はなく小戻す場面がある程度である。もっとも、上り坂か下り坂かは、冷静な目で見る必要がある。こういった格言が生まれた背景には、相場には容易に読めない流れがあるからであるが、その流れを間違いなく見抜くには経験が必要であろう。

吹き値待ちに吹き値なし
  • 吹き値とは、文字どおり、吹くように株価が上がることであるが、そこで売り逃げようと思っていても、特別の材料でもない限り、なかなかそんな場面はないという格言である。吹き値待ちは、損勘定になっているときに、なんとか急反発をと願う投資家心理の現われでもあるが、売るチャンスをつかむことのむずかしさを物語っている。

初押しは買い、初戻しは売り
  • 一時的な下げ、いわゆる押し目の場面があったときは、買ってもよい。反対に、下げ相場ではじめて押す場面があったら、売ってもよい、という格言。

一次規制に売りなし
  • 相場が上昇し加熱してくると、委託保証金率が引き上げられて、信用取引が規制されるが、その第一次規制の時は、まだ売り逃げの時期ではないという格言。これは、当たる時と、当たらない時がある。相場が若く、市場エネルギーが強いときは、規制のブレーキはきかず、さらに相場は上昇する。担保余力があるし、買っている株が値上がりしているからである。しかし、相場が熱し切ったところで、規制されたときは、油断してはいけない。完全に相場の腰が折られることがあるから要住意である。

逆日歩に買いなし、逆日歩に売りなし
  • 逆日歩は、信用取引で個別銘柄の売買の取組みが、買いよりも、カラ売りが上回って、証券金融会社の段階で株不足となり、その株を調達する際に支払う品借り料をいう。買い方は、逆日歩が入ってくるので有利であるがこういった状態になったとき、売り方は、買い戻しに出る。買い方は、勢いに乗って買い進む結果になるので、株価は高騰する。が、こうした株は、なにか悪材料があって高過ぎると見られたからこそ、信用売りが入っていたので、逆日歩の解消とともに反落するケースが多い。もともと、売り方の買い戻しによる値上がりなどは、線香花火的なもの。深追いは、危険である。

踏みには売り向かえ
  • 逆日歩のつく株は、理由があるから、信用売りが多い。この場合、売り乗せてもいけるという見方は成り立つ。しかし、このような株は仕手系株が多くて、値動きが荒い。結局、一般投資家は、買いも売りもなし、仕手株の短期決戦は避けたほうが無難である、と戒めている格言である。

卵は一つのカゴに盛るな
  • 分散投資を説いた格言である。資金量にもよるが、一銘柄に集中投資すると、当たれば儲けは大きいが、危険はつねにつきまとう。業種を変え、銘柄にバラエティを持たせて投資するのがよい。株式のみでなく、公社債など、元本の安全な有価証券に分散投資するのも一法である。

理屈に当たり相場にはずれる
理と非との中にこもれる理外の理、株の高下の源と知れ
  • 相場には、理屈だけでは説明できないことが、しばしば起こる。こんな好材料が出たのだから、株価は当然上がると思っても、予想がまったく外れ予想がまったく外れたりする。株価を形成する要因は複雑で、理屈倒れになるなという格言。

株が高いときは最上に見え、安い時は最低に見える
  • 株価が高くなればなるほど強気一辺倒になって、株ほどよい投資物件はないと思えて、どっと市場に資金が流れてくる。個別の銘柄でも、そうである。人気化して上がれば上がるほど買いたくなるのが一般投資家の心理である。安いときこそ買うチャンスのだが、人気は離散し閑散相場となってしまい、株式投資への関心は簿れる。この格言もまた、含蓄がある。

遠いものは避けよ
  • 株式投資の初歩として自分の知っている会社や、身近な生活と関連のある株から入り、縁遠い株は避けたほうが賢明だということ。これは、理由のあることで、上場会社に勤めるサラリーマンは、まず自社株や関連会社の株、または、自社と同業の株なら、業績の動向がはっきりとつかめるし、株価動向にも関心があり、方針を誤ることが少ないからである。

当たり屋につけ
曲がり屋に向かえ
  • 思惑が当たって、儲けている人が当り屋。当り屋は、それだけ研究し、運もついているわけだし、提灯買いしてはどうかという格言。曲がり屋に向かえは、はずれまくっている人とは反対の投資方法を薦めている。

当たり屋といわれたころから曲がり出し

当たり屋に向かえ
  • 前項とは、反対のことわざ。当りまくっている人間もいつかは外れる。提灯買いで押し上げられた銘柄は、いつかは反動安が待っているというわけ。

指し値は取り消すな
  • 目先の値動きにこだわらず、決めた指値で買いなさいという格言。時価より少し低い値の買い指値で注文を出して見たものの相場が下がって、商いがつきそうになると、もっと安い値で買えるのではないかと思って指し値を下げたり、取り消したりする投資家が多い。このように、目先の値動きにこだわると、株価が反発してチャンスを逃がすこともある。一円でも安い値で買いたいのが、投資家の心理ではあるが、値段を買うのではない、と教えているわけである。また、指値で売り注文を出すとき、時価より少し高めに出し、指値に固執して、売り逃げのチャンスを失するケースがある。

相場師は孤独を愛す
  • 株式投資で成功するには、他人と同じことをしていてはいけない、という格言。いうまでもないが、相場は安くて、人気の離散しているときに買い、高くなって、人気が出ているときに売るのが、成功の秘訣。勝負は、独りで、挑戦しなけれぱならないというわけである。

建て値忘れよ
  • 建て値とは、信用取引の売買値であるが、この場合は、実物で株を買った値段のこと。忘れようとしても忘れられない値を忘れよというのは、どんな意味があるのだろうか。買った株が下がった場合は、くよくよせず、自信を持って投資したのだから、買い値など忘れて、長期投資の覚悟も時には必要だとさとしているのである。

備えあれぱ迷いなし
  • 株式投資で大切なことは、自分がしっかりとした相場観を待ち、自信を持ってのぞむこと。そのためには、株式相場についての研究が必要である。カンだけを頼りに投資すると、目先の動きに振り回されたり、ほかの値上がりしている株がよく見えるなど、迷ってしまう。株式投資をすることの効用は、内外の経済を勉強することもその一つであるから、研究を怠ってはならない。相場格言は、ぬれ手で粟はつかめない、とさとしている。

金ななる木は水では生きぬ、汗をやらねば枯れていく
  • 投資は、研究第一と教えている格言。そのためには、研究資料を集めるために、コストをかけることも、大切な要件の一つだろう。

相場は、豹変する
  • 相場はいつ局面が変わるか判らないから、細心の注意が必要、といっている。

名人は相場の恐さを知る
  • いろいろな局面をくぐり抜けてきた投資家は相場変化の恐さを知っているから、相場を甘く見ず無理なことはするなという格言。相場に名人という表現はおかしいかもしれないが、、株式相場で成功する人はわき目も振らずただ株に熱中する人というよりも、慎重に行動する人である。

つかぬはやめよ
  • ツキのないケースは、株式投資をした人なら誰しも経験していることであろう。このような場合はしばらく休んで、様子を見るのもよい。またチャンスがめぐってくる、という格言。

ケイ線を過信するな
  • ケイ線には十分に研究された経験則が盛り込まれているが、株式相場は、経済と同じように生きている。過去の動きだけから未来を見通すことを戒めている。たしかに、相場にも歴史は繰り返すと言う面があるから、経験則は大切にしなければならないが、ケイ線だけに頼っていると、失敗することがあると警告している格言。
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