先週のFOMCは、予想に反して、緩和縮小ではなく、様子見ということになった。経済指標を問題にしており、失業率が、まだ高止まりしているなどと、その理由をこじつけているが、実際は、緩和縮小による、経済に対する影響を恐れたためである。例を挙げると、緩和縮小が、失業率を上昇させるのであって、失業率が高いので、緩和縮小を取りやめるのではない。アメリカ国債の利率の上昇などを招き、政府債務の上昇を、抑えるためには、財政の引き締めをおこなわなければならず、そうなれば、人員削減などを行うということになる。政府関連の仕事なども減ることになる。結果として、失業率が上がる。経済の悪循環を恐れたのである。
実際に、緩和政策から引き締め政策へと転換した場合、ドルをまき散らした量が、異例であっただけに、いったい、どうなるかわからないというところか。新興国からの資金の引き上げなども、問題になるかもしれず、バーナンキも、自分の判断で、その後の、世界経済が、どうなるかわからないので、退任が近いだけに、ドルをまき散らしはしたが、後始末の、時期と判断は、ほかの人間に任せようというつもりというところか。
バフェットが、バーナンキに、もう一期、FRBの議長を務めてもらいたいといっているが、ドルを、まき散らしてもらえれば、自らの保有する株の値段も上がるということからの発言である。
恒例の、アメリカの債務上限問題なども絡み、よくわからない状況である。おそらく、緩和縮小は、さらに先延ばしにされると考えている。今年中の緩和などと、次の相場の話題を提供しているが、バーナンキな委任後となるだろう。
相場に値動きを提供しているに過ぎないのである。
中国の債務問題、不動産バブルを過小評価しているようであるが、証券会社勤務のアナリストが、現状で、その危険性を強調するはずがないのである。バブルがはじけ、大底になった時に、その危険性を強調するのである。鵜呑みにするには危険すぎるというところか。
今週は、注目するべき指標もなく、アメリカの失業率ぐらいなもので、おそらく、どっちつかずか。今年最大のイベントといってもいいと思うが、緩和政策から引き締めに転換するとされていたFOMCも終わり、あとは、様子見相場の行ったり来たり、結局は、FOMCのあと、ダウは下げ、材料出尽くしで終わりである。結果が出るまで、盛り上がるが、結果がでると、その興奮も覚めてしまうものである。
<為替相場>
ドル円 98.20~100.20
ユーロ円 132.20~136.20
ユーロドル 1.3350~1.3720
ユーロ急上昇である。レンジの上限まで来ているので、面白そうであるが、1.3720あたりまでの上昇があってもおかしくはなく、しかしながら、売ってみても面白そうである。
豪ドルが、0.9500まで戻っており、0.8920~0.9350あたりで、うろちょろするかと考えていたので、驚いた。おそらく、FOMC前のお祭りというところであろう。ユーロも、同様であると考えている。
アメリカの経済指標での、短期トレードがはやるのではないかと考えている。おそらく、円安は、日本の貿易赤字によるものであると考えている。
<株式相場>
日経平均 13800~15200
円安による値動きというところか。このまま、上昇していくには、円が、さらに安値にふれることにより、さらに、上昇してくる可能性もある。円安になるから、株価上昇するのか、あるいは、株が上昇するから、円安になるのか。昔のCMではないが、円安になるから、株が買いたくなる。株価が上がるから、円安になるのか。難しところである。