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7月貿易赤字は過去3番目の1兆円台




7月貿易赤字は過去3番目の1兆円台、輸出は数量ベースで増加に

   財務省が19日に発表した7月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は1兆0240億円の赤字となった。輸出が海外経済の回復などを背景に5カ月連続で増加したが、円安による燃料輸入の高止まりなどで、貿易収支は13カ月連続で赤字となった。

 

  赤字額も、2013年1月(1兆6335億円)、2012年1月(1兆4907億円)に次ぐ、過去3番目の高水準を記録した。輸出は数量ベースでも14カ月ぶりに増加に転じ回復基調が確認された。

 

  1兆円台の大幅な赤字となったが、財務省では、為替円安、原油価格、経済動向などいろいろな要因が影響しており、背景を特定することは難しいと指摘。先行きについても「動向を注視する」(財務省筋)と述べるにとどめた。


<対米輸出、4カ月連続で2ケタ増>

 

  輸出は前年比12.2%増の5兆9620億円で、5カ月連続で増加。2010年12月(同12.9%増)以来の高い伸び率を記録した。数量ベースでも同1.8%増と14カ月ぶりに増加した。米国向け自動車がけん引した。

 

  地域別では、米国向け輸出が前年比18.4%増で7カ月連続で増加した。2013年4月以降、4カ月連続で2ケタ増が続いている。

 

  中国向け輸出は同9.5%増で4カ月連続で増加した。有機化合物(75.6%増)などが増加した一方、金属加工機械が55.8%減と大幅に減少した。

 

  低調だった欧州連合(EU)向け輸出も前年比16.6%増と2カ月連続で増加した。

 

  品目では、自動車(14.3%増)、有機化合物(50.3%)、半導体等電子部品(14.7%増)などが増加した。


<輸入は金額ベースで9カ月連続増、数量ベースでは3カ月ぶりに増加>


  輸入は同19.6%増の6兆9860億円で、9カ月連続で増加。2010年6月(同26.5%増)以来の高い伸び率を記録した。

 

  数量ベースでも同2.4%増と3カ月ぶりに増加した。原粗油(30.2%)、液化天然ガス(16.9%)、半導体等電子部品(40.5%)などが増加に寄与した。

  輸入原油単価は前年比27.1%上昇の6万5001円/キロリットルで、ドルベースでは同2.3%上昇の104.6ドル/バレルだった。

  なお、7月貿易統計(速報)から貿易指数の基準年が2005年から2010年に改定されたが、貿易統計の金額、数量ベースに影響はないとしている。

<強弱入り混じる内容、市場への影響は限定的>

  7月貿易収支は市場予想を上回る大幅な赤字となったが、市場では「輸出は自動車関連を中心に米国向けがけん引しており、貿易収支は見た目よりは悪くはないが、中国向けは景気に敏感な金属加工機械が減少が大きくなっていることを踏まえると、中国景気の鈍化懸念が気掛かりだ。

 

  強弱入り混じる内容で、円債への影響は中立だろう」(国内金融機関)との見方が聞かれた。為替市場に対する影響は限定的だった。    

 

  ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では予測中央値は7856億円の赤字。輸出は前年比13.1%増、輸入は同15.4%増だった。




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