バラの会さんのブログ
~女性の資産運用に関するレポート~
企業の人材におけるダイバーシティが重要視され始めたことも後押しし、女性の社会進出の推進が叫ばれる2013年。経済産業省と東京証券取引所が共同で「なでしこ銘柄」を発表したことをはじめ、各社が、女性が働きやすい環境に向け、ますます力を入れています。
一方で、晩婚化などの社会的な変化もあり、女性が自由に使えるお金が増えているという傾向にあります。その中で、今回、トレンド総研(東京都渋谷区)は、女性の資産運用に注目しました。生きる上で、お金は不可欠なものです。今回、取材を依頼したファイナンシャル・プランナーの山本 節子氏も、女性が安心して自分らしい人生を生きるために、自分の資産を作ることの重要性をあげています。そのために、資産運用は1つの有用な手段だと言えるでしょう。
今回は、女性の生き方という視点から、この資産運用について、その注目度や上手に行うためのコツなどについて調べました。
■レポート内容
1.女性500名にアンケート調査、資産運用に対する女性のイメージとは!?
資産運用に対する女性の意識や実態を探るために、25歳~49歳の女性500名を対象に調査を実施しました。
2.ファイナンシャル・プランナー・山本 節子氏に聞く、“女性”と“資産運用”
FP・山本氏に取材を実施。女性にとっての資産運用と、“イマ”、資産運用を始めることの意味について聞きました。
女性500名への調査、山本氏への取材から注目の高まりがうかがえた「不動産投資」についてフォーカスしました。
■1.女性500名にアンケート調査、資産運用に対する女性のイメージとは!?
はじめに、資産運用に対する女性の意識や実態について明らかにするために、女性500名を対象にした調査を実施しました。本調査では、現在の経済状況に対する女性たちの考え方や感じ方、自身の将来に対する意識について調べた上で、資産運用に対する考え方や取り組みの実態について聞きました。
[調査概要] 調査名:女性の資産運用に対する意識・実態調査
調査対象:25歳~49歳の女性 500名 ※既婚女性:300名、未婚女性:200名
調査期間:2013年7月19日(金)~2013年7月22日(月)
調査方法:インターネット調査
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社
◆「アベノミクスに期待」は81%も「効果を実感」は38%、97%の女性が感じる「将来の不安」
まず、現在の経済状況に対する女性の意識を探るために、代表例として「アベノミクス」にフォーカスしました。「アベノミクスに対して期待をしていますか?」とたずねると、「期待している」という人は81%にのぼります。一方で、その効果を感じているか、否かについて聞くと、「その効果を実感している」は38%にとどまりました。経済の好転については、まだまだ期待が先行というのが実情のようです。
こうした期待と実態のギャップを表すのが、次の結果と言えるでしょう。「将来の不安の有無」について質問したところ、97%もの人が「将来に不安がある」と答えました。女性たちが抱える将来への不安というのは、非常に大きいようにうかがえます。
さらに、将来の不安について具体的に聞いてみると、67%と、およそ7割が「教育費や老後の貯蓄など、お金に関する不安」と回答。次点以下の「体の衰えや病気など、健康に関する不安」(65%)、「親の介護や家族の健康など、家族に関する不安」(62%)といった悩みを押さえ、お金に関する悩みは、女性にとっての最大の不安材料とも言える、深刻な課題と言えそうです。
また、現在感じている「お金に関する不安」の内容を具体的に聞いてみると、「年金が支給されるかどうか。また、給与が少なく昇給もあまり期待できないために、老後に備えた貯蓄が十分にはできないのではないかと感じている。(千葉県・25歳・未婚女性)」、「貯蓄はしているが、年金の支給額は減るだろうし、子供に迷惑をかけずに老後を過ごせるかどうかが不安。(愛知県・42歳・既婚女性)」といったように、貯金や収入の多寡に関わらず、多くの人がお金に対する不安を抱えているようです。
実際に、今回の調査でも、「資産運用に対する関心」について聞くと、93%が「関心がある」と回答。誰もが将来のお金に対して不安を感じる現代にあって、その解決策の1つとなりうる資産運用には、非常に高い関心が寄せられていると言えそうです。さらに、「資産運用に対する関心は高まっていると感じますか?」と聞いたところ、「感じる」と回答した人は71%にのぼります。資産運用に対する関心や期待は、今後ますます高まっていくことが予想されます。
それでは、こうした中で、具体的にはどういった資産運用の方法に関心が集まっているのでしょうか。前問で「資産運用に対する関心は高まっていると感じる」と答えた人を対象に、「関心が高まっていると思う資産運用の方法」を具体的に聞きました。その結果、回答の多かった上位3つの方法は、「外国為替(FX)」(46%)、「株式投資」(44%)、「不動産運用」(24%)となりました。そして、以下、「不動産投資信託(REIT)」(22%)、「海外株式投資」(22%)などが僅差で続きます。
一方、これらの資産運用の方法に対して、実際に行ったことがある人の割合も調べました。すると、「株式投資」(38%)、「外国為替(FX)」(14%)、「不動産投資信託(REIT)」(10%)については比較的高い値となりましたが、「海外株投資」、「不動産投資」については、行ったことがある人はそれぞれ6%、4%と、まだまだ実際に行った経験がある人は少ないことが分かりました。言い換えれば、今後より注目が高まっていく資産運用の方法だと言えるかもしれません。
そして、最後に、今回の調査対象である女性たちに、「資産運用に対するイメージ」をたずねました。この質問は、「難しい」(65%)、「怖い」(55%)といった回答が多く、まだまだ資産運用が“危ないもの”という考えが少ないことがうかがえます。一方で、28%と、4人に1人以上は「儲かる」と回答しており、ポジティブな意見も少なくありません。
資産運用にはリスクも伴うことも確かですが、将来のお金のために、こうしたリスクを考慮しながら、上手に行うことが求められると言えるでしょう。
今回の調査では、資産運用が女性からの注目を集めていることが明らかになりました。また、その背景には、女性たちの抱える将来に対する不安の大きさを垣間見ました。そこで、こうした結果を受け、今回、ファイナンシャル・プランナーの山本 節子氏に取材を依頼。女性という視点を踏まえつつ、資産運用の“イマ”について、お話をうかがいました。
◆ 資産運用の後押しとは!?ポイントは「アベノミクスによるインフレ」と「NISA」
Q.資産運用への注目が高まっている“イマ”、資産運用を行うメリットはありますか?
まず、現在の経済の変化は、1つのメリットとしてあげられるでしょう。アベノミクスでは、2%のインフレターゲットが掲げられています。一般に、インフレ時は株式投資や不動産投資の好機だと言われます。特に、不動産投資は、実物資産を保有することもあり、インフレには強い資産運用の方法です。今回の調査では、「不動産投資への注目が高まっている」と感じている人が多かったそうですが、その背景には、こうした経済の動きが一因としてあるのかもしれません。
また、税制による投資家への優遇も重要なポイントと言えるでしょう。政府では、個人の投資を促すために、いくつかの制度を制定しています。
その代表例と言えるのが、2014年1月からスタートする「NISA(少額投資非課税制度)」です。「NISA」とは、株や株式投資信託などによる運用益や配当金を一定額非課税にする制度を指します。本制度下で開設されるNISA口座では、毎年100万円までの投資により得られた収益は5年間非課税となります。これは、現在の軽減税率下の約10%の税率と比較しても優位性は大きく、さらに、この軽減税率は2013年12月いっぱいをもって終了し、その後の税率は約20%となることを考えると、NISAのメリットは大きいと言えるでしょう。また、口座投資額は100万円と少額であることから、個人の、それも初心者の投資を促す効果が期待されます。
Q.女性が資産運用を行うメリットについて、お教え下さい。
調査において、将来の不安に対して、お金に関する不安をあげる女性が多いという結果が出たということですが、人々が生きていく上で、お金が重要な役割を果たしているということは否定できません。一生お金に困らない自分の資産を作ることは、安心して自分らしい人生を生きるために重要なことだと言えます。こうした点を考慮すると、資産運用は、非常に重要な意味を持ちます。
確かに、女性の社会進出や晩婚化、独身率の高まりといったライフスタイルの変化にともない、女性が自分で働いて自由に使えるお金は増えています。その一方で、こうしたお金をファッションや交際費で使ってしまっている人も少なくありません。多くの女性が将来に不安を抱えているのであれば、長期的に、根源的に、お金について考えられる賢さを身につける必要があると言えます。特に、出産・育児、親の介護といったライフイベントによる影響は、女性にとって非常に大きなものです。キャリアの中断を迫られる人も少なくないでしょう。こうしたキャリアの中断に直面した際も、知識や経験と元手があれば、資産運用でお金を増やすことが可能です。ライフスタイルの変化で得たお金を元手に、計画的に資産運用を行うことが求められていると言えるかもしれません。
◆ 重要なのは勉強と経験!専門家に意見を求めるのもオススメ
Q.資産運用において注意すべき点やポイントについて、お教え下さい。
資産運用を行う際に重要になるのは、まずは元手です。資産運用については、元手の量が非常に重要になります。同じ2%の利回りでも、元手が100万円では2万円ですが、1,000万円の元手であれば20万円を得ることができます。ですので、この元手を作ることが重要なポイントになります。私の知人で、300万円の収入の人でも5年で1,000万円を貯めた女性がいます。はじめは、「資産を作るぞ」という目標が大事です。貯蓄体質かどうか、堅実な生活ができるか、そういった点が問われるのです。
次に、実際に資産運用をする際ですが、資産運用にはリスクとリターンの関係があります。リスクをとらないとリターンは増えません。リターンに見合った分だけのリスクをとるには、知らなければならないことが沢山あります。勉強と経験が欠かせません。まずはしっかり調べて、その上で決断をする必要があるでしょう。講演を聴いたり、個人の立場に立った専門家に相談したりするのも1つの手です。
我が家の家計・保険の見直し・老後資金の蓄え方を学ぶために、ファイナンシャル・プランナー(AFP、CFP(R))を取得。
経済、財務分析、証券分析の基本理論を学びたく、証券アナリスト協会検定会員補を取得する。
その間、NHK文化センターや文京学院、独協大学のほか区民大学・公民館などの行政機関・企業内の研修セミナー講師など、目まぐるしく変化する制度や価値観の中で、常に買い手側にいた経験を活かして活動を続ける。
株式会社リスタート ホームページ: http://www.restart-woman.com/member01.html
■3.注目は不動産投資、インフレに強い実物資産のポイントを紹介
このように、注目が高まる女性の資産運用。その中で、今回トレンド総研では、「不動産投資」に注目しました。
不動産投資については、今回実施した調査でも、「関心が高まっていると感じる資産運用の方法」として、上位にランキングしました。また、山本氏への取材でも、インフレに強く、今の経済の動きを注目した際にも、比較的に追い風を受けている資産運用の方法と言えそうです。
そこで、今回はこの不動産投資の特長についてまとめます。今回の情報については、不動産投資、特にマンション経営についてまとめたLife & Style株式会社の運営する「マンション経営大学」を参考にさせていただきました。
山本氏への取材にもありました通り、不動産投資には、インフレに強いというメリットがあります。「ミドルリスク、ミドルリターン」の投資とも言われ、より変動性の大きい株式投資に比べるとリスクは小さいですが、銀行預金と比較すれば、もちろんリスクがあるという資産運用の方法です。
また、そのポイントは実物資産を抱えることと言えるでしょう。そのため、自身でも住むということもでき、老後のゆとりのために運用を始める人も多いそうです。
Life & Style株式会社の運営するWebサイト「マンション経営大学」では、不動産運用、特に、マンション経営についてまとめています。マンション経営のメリットからポイント、購入後の運用方法まで、可愛らしいクマやトラのキャラクターが登場するマンガを交えた、分かりやすい説明が特長です。
また、本Webサイトでは、セミナーや個別相談、現地見学など、マンション経営を検討する人に向けて、様々なコンテンツを提供しています。
さらに、「マンション経営3か月実体験キャンペーン」も実施しています。本キャンペーンの当選者は、3ヶ月のマンションオーナー体験をすることができます。実際に、その期間に得られる家賃収入も得られ、不動産投資の魅力をたっぷり味わえる企画になっていると言えるでしょう。
URL: http://mansionkeiei.jp/
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