こんばんは!
本日の東京市場は昨晩のポルトガル危機の影響は、米国のADP雇用統計が予想以上に良かったことを好感してNY市場が急上昇に転じたことで株価への影響がほぼ消え去る形になった為、小幅な下落となりました。
ここまで米国市場が値を戻して上昇するとは想定していなかった為、東京市場の下落幅も想定よりもはるかに小さく済んでおり、昨晩のポルトガル危機に伴う下落がウソのようで正直なところ驚きでした。
ロングポジションを持ち越していた投資家の方は大変安心されたでしょうし、逆に売り方として下落を利用しようとしていた投資家は肩透かしで終わったことと思います。
しかし、為替相場にはその影響が残っており、取引時間中は99円台が続いていて昨日に比べて約1円の円高になっていました。
ところが、その影響を無視するかのような極めて底堅い相場となっており、日中値幅も小さく安定が見られたといって良いでしょう。
本日は日経平均が前日比-36.63円(-0.26%)(前日-43.18円(-0.31%))の14,018.93円と続落となっただけでなく、TOPIXが前日比-0.26%(前日+0.17%)、東証1部時価総額が前日比-0.26%(前日+0.40%)、東証1部の値上がり銘柄数729(42%)(前日864(50%))、大証1部時価総額が前日比-0.07%(前日+0.78%)、マザーズ指数が前日比-0.87%(前日+3.02%)と幅広く売られて本当の意味で反落し、上昇相場での良い調整となったと思われます。
なお、本日は先に述べた通り日経平均もTOPIXも東証一部時価総額も-0.26%という同じ下落率となるという珍しい日になりましたから、この点からみてもあまり偏ることなく全体として相場が小幅に下落する形になっています。
もっとも、JASDAQ指数が前日比+0.11%(前日+0.53%)(JASDAQグロースが前日比-1.40%(前日+4.68%)、JASDAQはスタンダードが前日比+0.16%(前日+0.39%)となっていますから、小型株・新興株については下落とはいえない面があるようです。
日経平均は9:03に13,962.30円と本日の最安値をつけた後に9:34に14,093.02円と約130円近く上昇して本日の最高値をつけており、本日は寄付きが安く始まったせいか朝方の下落ではなく上昇となると共に本日の日中の値幅の上下全てこの時間帯で生じる形となりました。
その後は上下に変化しながらも香港や上海などの市場が上昇して安定していたことを背景に11;10頃までに14,030円以上の水準を保ち、そのまま前場を終えるかと思われましたが、特に香港や上海などの市場が急落に転じたわけでもなく、手掛かり材料らしきものはなかったのですが先物に売り仕掛けが入って11:20頃に13,985.99円まで約60円急落したのが本日では最大の急落となっています。
前場の引けはそこから少し反転上昇して14,000円の大台は奪回して終値とほぼ同じ水準となっていますから、売り方の仕掛けが入っても市場の動揺は少なく安定した相場であったといえそうです。
後場はそこからギャップアップして14,050円前後で始まり、12:35に後場の最高値となった14,058.46円を付けた後は13:09に14,006.44円まで下落しましたが、14:11に14,042.10円を付けるなど14時過ぎまで安定して14,000円の大台は保つ形になりました。
しかし、香港や上海などの市場が安定していたにも拘らず、14:11の14,042.10円から14:17の13,991.60円へ7分で約50円の急落、14:50過ぎから14:58へ僅か2・3分の間で約30円の急落して14,014.32円となるなど先物主導で売り仕掛けも行われましたが、極端な下落へと結び付けることはできませんでした。
さすがに大引けの直前のほんの数分間での売り仕掛けがあった関係でそこから大きく値戻し出来なかった為終値も14,018.93円と売り仕掛けによる値崩しされたままの水準となりましたが、14,000円割れせずに済んでおり、先高感の強さが影響して底堅さを感じさせる相場と言えそうです。
ただし、株価と反対に動くとされる長期国債先物価格が14:40から15:40に掛けて142.410から142.580へ急上昇していますから、このことが材料となって大引け直前から大引け後に掛けて進んだ日経平均先物の下落と日経平均の大引け直前からの下落しているのかもしれません。
本日も先物価格の動きにも影響されながら、日経平均は日中値幅は前日の約180円、前々日の約200円、本日が前場につけた約130円と徐々に縮小しており、相場の安定性が高まりつつあると見られます。
なお、売買代金で見ると、東証1部が前々日の2.32兆円から前日の兆円そして本日が1.93兆円、大証1部が前々日の398.47億円から前日の335.44億円そして本日が255.61億円と大型株は薄商いの状況が続いているところに、米国の休日に伴う海外投資家の売買が低調になったことが影響してさらに薄商いとなっています。
そして、小型株や新興株が主体のJASDAQはスタンダードが前々日の944.27億円、前日の654.50億円、本日が861.16億円、グロースが前々日の78.41億円、前日の97.64億円、本日が54.24億円と小型株や新興株も薄商いの状況は変わっていません。
この後はいつもと同じく中国株のチャートと定点観測的に見ている主要銘柄を見てまいりましょう。