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スクール・バディでいじめ防ぐ 世田谷の全区立中で導入へ

 東京都世田谷区立中学全二十九校で、「スクール・バディ」といういじめ防止プログラムが導入されることになった。バディは仲間、相棒の意味。暴力によらないコミュニケーション方法を学んだ「スクール・バディ」と呼ばれる生徒が、いじめの未然防止や早期発見のために活動する。

 全校生徒は、講演会やワークショップで、相手を傷つけずに自分の思いを伝える方法を学ぶ。いじめとは何か、加害者の気持ちも考える。希望する生徒は放課後などに「スクール・バディ」になるための講座を受ける。

 二〇〇七年度から先行して取り入れた桜木中学(桜一)では現在、二、三年生の三十二人がバディとして活動中。生徒から相談を受けたり、クラスで孤立しがちな生徒に声をかけたりし、教員と情報を共有している。

 区教育委員会教育指導課の滝渕正史副参事は「これまでいじめの対応は教員の早期発見が主体だったが、人間関係の大切さを学んだ生徒たちも、人を傷つける言動に注意するようになった。大人に言いにくいことも、生徒同士なら相談できるようだ」と話す。

 講演会とワークショップの所要時間は五時間。実施できる学校から随時実施し、一五年度にすべての区立中学でスクール・バディを誕生させる。

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