今日の東京の株式市場は、やはり昨晩の大証ナイトでの日経平均先物の13,290円という最高値が今日の相場の上値の目安として働いた。
その為、今日の東京証券取引所の日経平均先物の最高値は結局10:14の13,240円であった。
朝方の日経平均の最安値も12,890円とシカゴ日経平均先物の終値12,910円とほぼ同じレベルとなり、まさに前夜の相場が今日の基準として働いたようだ。
追証の処分売りや、翌朝方に起こりがちな下値模索の時間が終わるのを見計らうかのように今日はおおむね9時半頃から先物に大きな買いを入れて、上昇が演出されていった。
その上昇の演出に多くの主要銘柄も乗っており、10:14には13,240円まで上昇し、今日は順調に反発して終わるのかと思わせる動きをしていた。
しかし、この後は円高ドル安の傾向になったことを理由にしてか、為替相場と歩調を合せるように下落していった。
この下落の過程でも日経平均やTOPIXのミニ先物に典型的に表れているように、下落時にも数回先物の出来高が増えており、先物主導かもしれないと思わされる動向であった。
後場の開始直後からの株価の上昇時にも先物の取引が急増しており、現物株の取引が通常は寄り付きで一旦膨らんだ後通常は減少傾向になることを考えると、明らかな先物主導による上げといえるだろう。
そして普通のサラリーマンの昼休みが終わるのを見計らったかのように13時過ぎから日経平均ミニにもっとも極端に出来高の増加が見られるような大量の取引を伴って平均株価は急落することになった。
14:00前後にはTOPIXミニにもっともわかりやすく表れているように、今度は上昇させる為の先物取引が大量に行われ、前場の最高値近くまで一気に引上げられた。
その後は先物の売り方と買い方が交互に戻りを試すかのような展開となった後、午後2時半過ぎからは売り方の先物売りが優勢になり、結局14:00から大引けの15:00までの株価はM字型を描いたジェットコースター相場となった。
先物も時間帯により、大きく動かされるものが日経平均MINIだったり、TOPIXミニだったり、と分かれていたため、複数の先物を常時監視できる機関投資家はともかく、一人で立ち向かう個人投資家には判りにくい振り回され間の強い相場だったのではないだろうか。
なお、大型株の一つのトヨタを確認した限りでは、今日は最安値でも5,560円と6月4日の最安値5,550円をわずか値幅一つ手前で押し戻すことに成功しており、辛うじて底割れは今日は起きなかった形を取れた模様である。
5,550円のところにはトヨタにしては比較的大目の30万株を超える買い指値がおかれており、底割れを防ごうとした機関投資家の存在をうかがわせるものでした。
今日は辛うじて防衛に成功しましたが、終値は昨日より下落しており、明日は100円未満の下落で底値われとなるだけに、まだ底値防衛に成功したのかは、微妙なところである。
今日も高値と安値の値幅が日経平均で約400円、トヨタの株価で210円という極めて大きなものであった。
日経平均株価やトヨタなど主力銘柄の続落と、主力銘柄の終値の6月4日最安値の接近を考えると、明日以降も底割れを防げるかどうかの攻防が生じるような水準と感じました。
今夜の欧米、特に米国市場の相場やその材料をきちんと確認しつつ、余裕を残しながら相場に取り組むことが、資産を失って市場から退出を迫られないようにする上で、必要と感じます。
じっくりと余裕を持って構えて、先物の動向を面白半分に見ていられるくらいにして参りましょう!