ユリウスさんのブログ

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スポーツ好きの体育会系嫌い -その理由と意見-

 翔年はスポーツが大好きな人間ですが、大学生時代から体育会系の部活のやり方に大きな疑問を抱いて、距離を置いてきました。その頃反撥していた最も嫌な部分が、今日の指導者や上級生の暴力やパワハラやセクハラなどの事件を引き起こすのではないかという思いがしています。
 それはいわゆる体育会系と称される運動部の人間関係の中に「先輩の言う事は絶対」という団結のための鉄の指導原理をもっているからです。
 
 一昨日、文部科学省の有識者会議が学校の運動部活動の指導について、下のように例示したガイドラインを策定しました。
「殴る、蹴る」や「長時間の無意味な正座」、「熱中症が起きそうな状況で水を飲ませず長時間走らせる」は許されない指導だと。
 そして「生徒との間で信頼関係があれば許されるとの認識は誤りと明記している。

 この有識者会議のガイドラインを、28日の毎日新聞は次のように報じています。
(タイトル)
体罰:部活動指導指針 「現場浸透」カギに 有識者会議座長、改革「待ったなし」
(2013年05月28日 東京朝刊)
(サブタイトル)
 ◇容認 遅刻常習生徒は見学/殴りかかる生徒制止
 ◇不可 無意味な正座や直立/人格を否定する発言

 文部科学省の有識者会議が27日にまとめた運動部活動指導のガイドライン。今後、部活動の現場にどう浸透させていくかが、実効性の鍵を握る。
 「改めて体罰根絶は徹底してもらう。これ(ガイドライン)によって指導者は萎縮せず、積極的、効果的指導が行われることを期待している」と有識者会議の席上、下村博文文科相は述べた。
 自らの経験に頼りがちな指導が生徒に適切かどうか、ガイドラインにはその「答え」を見いだすための活用が期待されている。有識者会議の座長を務めた友添秀則・早大スポーツ科学学術院長は「経験に偏った独りよがりの指導がはびこっている。部活動改革は待ったなしだ」と話す。

 また、中学生の約65%、高校生の約42%が加入している部活動の現場まで、ガイドラインをどのように行き渡らせるかも課題だ。全国高校体育連盟の三田清一名誉顧問(前会長)は「体罰、暴力によらない指導を推進していく新たなスタート。理事会や評議員会、各競技の専門部で徹底する。コーチングなど科学的知見に基づいた講習なども検討する」と実効性の向上を図る。日本中学校体育連盟の塩田寿久専務理事も「夏の全国中学校大会でも暴力根絶の徹底を呼びかける。また、競技会場に暴力行為根絶の内容を記した横断幕を掲げる案もある」と語った。
 一方で、ガイドラインが理想を追求しすぎ現実にマッチしていないとの意見もある。例えば、教員以外の「外部指導者」について、ガイドラインは「トレーナーなどの協力を得ることも有意義」と記した。このことについて、日本高校野球連盟の西岡宏堂審議委員長は「費用などの問題については何も触れられていない。間違った部分はないが、理想論になっている面もある」と指摘する。「理想」をどう現場に根付かせるか。ガイドラインを育む力も現場に問われる。【石井朗生、芳賀竜也】


フランスオープンに活躍が期待される日本人

 有識者会議のガイドラインは極めて当たり前のことが書いてあるだけで、改革というようなものではないし、新聞記事も署名記事なのにガイドラインが現場に定着するか疑問視しているだけで、スポーツ系部活にもう一歩踏み込んだ見解がないのでガッカリでした。
 この有識者会議のガイドラインだけで、今の誤ったスポーツ指導がなくなるとは思えないのです。みなさんはどうお考えでしょうか?

 翔年の考える体育会系部活のガンは「指導者や上級生の言う事は絶対」という体質です。今はどうか知りませんが、翔年の見聞きしてきた体育会系の部では、入部するや先輩や指導者の言われるままに、球拾いや部室の掃除や素振りや必要以上のランニングをやらされるのが一般的です。こういうつまらないことをばかり(ではないにしても)命じられて「ハイ」と大声で返事して2、3ヶ月ほどの訓練に耐えた新入部員は「熱意がある」、「根性ができた」と言われて受け入れられていました。この段階で新入生は批判精神は眠らされてしまうようです。一種の洗脳教育と言ってもいいかも知れません。これは昔の軍隊の上官と新兵の関係そっくりですね。翔年は新入学の時に、入部勧誘の先輩から、「上級生は天皇、監督は天皇と思え」と言われました。入部しませんでした。(笑)

 こういう体質だから、日本の柔道女子選手が国際試合の会場で、監督から叱責され、殴られても何もできない状態になるのです。本人どころか、周りでそれを見ているコーチも同僚も止めに入ることすらしないのです。(できないと言ったほうが適切ですか?)
 実際、国際大会でそんな光景に接した外国の指導者や選手が止めに入ったケースがあったことが後日明らかになりました。ちゃんと自立できている人間なら制止に入って当然のことが、日本人のスポーツマンにはできなくて、外国の柔道関係者はできるのです。
 一例を女子柔道にとりましたが、柔道に限らず、野球部にもバスケット部にも、バレー部にも、どこの部にでもあると想像します。批判精神を封じて、指導者と上級生が絶対的な権威をもつ部活の体制では、何が不合理か、何が正しいか、議論ができるはずがありませんから。もし、このような体質が今後も残るのなら、高潔な人格をもたない指導者が跋扈する危険性は依然として高いと思います。



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