中央自動車道笹子トンネル上り線で見つかった天井コンクリートのひび割れ部分=2012年12月(中日本高速道路提供)

山梨県の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を受け、中日本高速道路と国土交通省は9日、事故が発生した上り線トンネルの打音検査による点検で、天井板のつり金具を固定する「アンカーボルト」の緩みや欠落、天井コンクリートのひび割れなど1211カ所の不具合があったと明らかにした。
下り線トンネルで見つかった不具合は670カ所で、上り線でより劣化が進んでいたことになる。
中日本高速によると、下り線では確認されなかったボルトの欠落が27カ所あり、昨年9月の目視中心の定期点検で見落とした可能性が出てきた。「すぐに補修が必要な不具合はない」という報告内容だったという。