株価は震災前の水準まで上げているが、当時の円レートはドル82円ユーロ112円。
震災が無くても、ドル75円時代を警鐘する経済学者が出始めていた。
その後の震災でのサプライチェーン問題を皮切りに自動車産業が不振になり、電機業界では液晶技術で韓国等に追いつかれてコストで中国に追い抜かれて、景気低迷が続いたのだった。で、欧州危機でデフレ傾向が発生して苦難の12年世界経済が進行していたわけだ。
以上から見ると、政権交代がきっかけとなった株価上昇は、国内事情から発生した上昇トレンドといえるが、円安を誘発しGDP回復になりそうな勢いとなっている。
これらから、今週の株価は円安の一層の進行と海外からの資金流入が進みそうなので、震災前の高値を超えていきそうだと憶測する。
リスクとしては、円安進行による輸入価格の高騰でインフレが想定以上に進む可能性があり、株価の反落開始が懸念される。特にエネルギー確保のための燃料代高騰は深刻な事態を招く恐れが大きい。今冬の厳寒状態は、今後の流通停滞コスト高にも関わり、頼みの綱の原発は7月まで再稼働不可能となれば、打つ手はない。天然ガスは需給関係が改善されていると見られるが、原油は中東情勢の悪化があれば打つ手は無くなる。(価格高騰)
・・・ということで、今週は円レートの激変が無いか、世界情勢の大きな変化がないかに注目したい。
株については「押し目買い」なのかも知れないが、さて上値をどこまで想定できるのかが難しい。