ナポレオン言った。
「ひとたび決意したならば、その決意を持続しなければならない。もはや『いや』とか『しかし』などということは、断じて許されない」と。
立派な言葉である。
「決意の熱」というものは、すぐに冷めて
しまうものである。
どれだけ真剣な決意でも、ナポレオンのような強い意志でもない限り、意外に冷めやすい。
特に酒なんて入っていようものなら、なおさらのことである。
私が会社員(サラリーマン)の時の話だが、同じ課の人達とよく飲みに行った。![]()
その中の一人の先輩が、飲みに行くたび仕事の不満、給料の不満、人生の不満を語る。
そして「俺はこんな所で終わらない」「もっとやりたい事がある」「夢もある」「だから会社を辞める」と決意する。![]()
自分のやりたい事、そして夢のために会社を辞めるそうだが、その決意は、次の日のなると脆くも崩れるのである。
あんなに語ったのに・・・!
あんなに誓ったのに・・・!![]()
誰でも決意する瞬間は真剣なのである。
しかし、いざ実行しようとすると、弱い心が顔を出すのだろう。
そして、また何もしないで済まそうとするのである。
後に残ったのは「決意の残骸」と、いつもの不満の日々だけである。
ある日、また皆で飲んでいた時のことである。![]()
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その先輩は、私に「一緒に会社を辞めないか?」と言ってきた。
「おいおい!人を誘うのは、おかしいだろう?」
と思ったが、
私は会社を辞める事を、密かに考えていたので(プロフィールに書いてある理由です)「わかった。明日辞表を出すよ」と答えた。
その先輩は「絶対だぞ!」と偉そうに言っていたが、実行したのは、もちろん私だけだった。
ちなみにその先輩は、今でもその会社に居るらしい。
私の辞めた理由は、自分勝手で褒められる内容ではないと思う。
この行動が、私の人生にとって、良かったことか?悪かったことか?今となっては判らない。
ただ、「決意の残骸」を残すよりマシだと思ってる。