中国、２０２０年までに所得倍増 胡主席、共産党大会開幕

[arama-さん]

 

　開幕した第１８回中国共産党大会に出席した胡錦濤国家主席（左）と江沢民前国家主席＝８日午前、北京の人民大会堂

　中国共産党の第１８回党大会が８日午前、北京の人民大会堂で開幕した。党総書記の胡錦濤国家主席（６９）は今後の施政方針などを示す活動報告を発表、２０２０年までに「国内総生産（ＧＤＰ）と国民１人当たりの収入を１０年の２倍にする」と表明し、所得倍増の目標を打ち出した。領土の統一と海洋権益を守ると強調し、尖閣諸島を国有化した日本をけん制した。

　５年に１度の党大会は、中国における最大の政治イベント。今大会は胡指導部が習近平国家副主席（５９）をトップとする新指導部に１０年ぶりに交代する節目となる。

　１４日に閉幕し、１５日に開かれる予定の第１回中央委員会総会（１中総会）で、今後５年間１３億人超を率いる新たな最高指導部の顔触れが決まる。

　胡氏は「海洋開発能力を高め、断固として海洋権益を守り、海洋強国を建設する」「国防建設の目的は国家の主権、安全、領土の統一を守ることだ」と訴えた。

　経済については「発展が不均衡で持続的でないことは依然、突出した問題だ」と述べ、持続的な安定成長確保と格差是正に向け自身が提唱した政策理論「科学的発展観」を貫く姿勢を強調。

　共産党への権力集中による官僚腐敗に庶民の不満が高まっていることから、腐敗根絶への取り組み強化も訴えた。