石川県金沢のホテルで清掃員がエレベーターに挟まれて死亡するという
痛ましい事故が起こった。
一瞬のうちに尊い命を奪った人災に憤りは隠せない。
エレベーター業者のS社には前があった。数年前も全く同様の原因で
死亡事故を起こしている。
その後、数年を経て安全装置など、対策を強化し安全が確認された
と聞いていたが・・
実際には、対応がなされたのは一部分で完全なものではなかったようだ。
論外という言葉では片付けられない、あまりにもいい加減な対応に声を
荒げたい。
当然、今後S社は社会的に糾弾され、その杜撰な対応を徹底的に暴かれ、
業界からの退場を余儀なくされる結末になると思われるが、
その背景には建設業を取り巻く環境が影響している事も無視できない
ようだ。
S社のエレベーター工事のコストは、一流エレベーターメーカーに比べ
相当な安さであるようだ。
近年の建設業における低価格競争から生まれた寵児だったのではと想像
してしまう。
ゼネコンのみならず客先や設計事務所から有り難たがられる存在であった
事は間違いない。
この痛ましい事故の結論をS社叩きにのみ終わらせてはいけない。
その本質に何が潜んでいるのかを徹底的に調べ、第二、第三のS社
が出ないよう建設業に関わる膿を出す事が急務である。