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脱法ドラッグのデータ集積 厚労省、迅速な規制可能に






 厚生労働省と国立医薬品食品衛生研究所(東京)が来年度、脱法ドラッグの成分構造の情報を集積するデータベースの構築に乗り出すことが8日、分かった。自治体などが入手した脱法ドラッグの成分構造をデータベースと照合することで、薬事法で製造や販売、輸入が禁止されている「指定薬物」に当たるのか、まだ指定されていない新種なのかを判別、迅速な規制が可能になる。

 厚労省によると、自治体などが立ち入り調査や買い上げ調査で脱法ドラッグを入手した場合、まず成分構造を分析し、指定薬物かどうかを確定できなければ同研究所に問い合わせる。このため業者への行政指導や処分に時間がかかっていた。

 データベースには指定薬物だけでなく、未指定の新種や、国内で流通していない海外の脱法ドラッグの成分構造なども幅広く集積。自治体の担当者が直接アクセスできるようにし、確認作業を迅速化させる。

 厚労省は2013年度予算の概算要求に関連経費を盛り込んだ。

 脱法ドラッグをめぐっては、規制を免れるため指定薬物の成分構造を一部だけ変えた新種が出回る「いたちごっこ」の状況がある。

 厚労省は、成分構造が似ているドラッグをまとめて規制できるようにする「包括指定」制度を来年初めにも導入する方針。包括指定したドラッグの成分構造もデータベースに登録し、早期発見や規制につなげる。

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