北海道の高齢者施設で発生した腸管出血性大腸菌O157の集団食中毒で、原因食品の白菜の浅漬けを製造した岩井食品(札幌市西区)が、野菜の消毒液の濃度をチェックしていなかったことが15日、札幌市関係者への取材で分かった。
2008年に濃度管理を徹底するよう市の指導を受け改善したが、その後、実態がなくなっていた。市は消毒液の濃度が低く、不十分だったとみて調べている。岩井食品の岩井秀憲監査役は「現時点ではコメントできない」と話している。
集団食中毒では、約100人が症状を訴え、札幌市の高齢者施設に入所していた100歳代と80歳代の女性2人が死亡した。