2012年8月14日 09時18分
ベトナム戦争当時、カンボジア国境沿いのジャングルで枯れ葉剤を散布する米軍機=1968年10月(UPI=共同)

猛毒のダイオキシンを含む枯れ葉剤を1972~73年に沖縄の米軍基地で浴び、健康被害が出たと訴えた元米兵に、米退役軍人省が補償を認めていたことが14日、分かった。ベトナム戦争で使った後に沖縄に持ち込まれた装備に枯れ葉剤が残っていたと認定した。
枯れ葉剤は60年代末から、哺乳類で胎児の奇形などを引き起こすとの報告が出て、後に使用が中止されたが、72年の日本への復帰前後にも沖縄に存在し、被害者を出していたことになる。
米側は、枯れ葉剤が沖縄に持ち込まれたりした記録はないと主張しているが、元米兵が沖縄での枯れ葉剤散布を証言する動きもあり、使用実態調査が急務だ。