善光寺の門前創業は嘉永6年(1853)という老舗です。
平成18年民事再生の手続きを申請後、再建されました。
この看板は「御茶處」と書かれた屋根付きの立派なものでし
た。透かし彫りの欄間には七福神や高砂爺婆、龍の彫刻。
これは小白山人という画家が描き、彫刻は長野市妻科在の
山崎儀作が3年の歳月を費やして彫り上げたものといいます。
「御茶處」 の書は 柳田正斎 (1796~1888)で下総国佐原
出身江戸末期の儒者・書家です。
この画像の浮世絵は江戸の浮世絵師周重に依頼しています。
おそらく看板出来上がりを記念して、お得意などに引き札とし
て配布したのでしょう。
周重は豊原国周の門人。姓は守川、名は音次郎。喜蝶斎、
一梅斎と号し歌川をも名乗り。生没年不詳ですが、明治2年
(1869年)頃から活動し、作画期は明治14年(1881年)頃まで
です。地方の製茶問屋ですがこのような人目を引く豪華な看
板を掲げ、立派な浮世絵も発行しました。
解体された看板の一部をこのブログで見ることができます。
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