インサイダー、複数の他人名義口座で取引

[arama-さん]

　ＳＭＢＣ日興証券が担当した株式公開買い付けをめぐるインサイダー取引事件で、逮捕された元執行役員らが複数の他人名義の口座を使って取引を行っていたことが関係者への取材で新たに分かりました。

　この事件は、ＳＭＢＣ日興証券＝旧・日興コーディアル証券の元執行役員、吉岡宏芳容疑者（５０）が、横浜市の不動産会社の社長らに対し、物流会社の株式公開買い付けの情報を漏らすなどしたインサイダー取引の疑いで逮捕されたものです。社長は、その後、買い付けた株を売り抜けて、およそ２百数十万円の利益を得ていたとみられています。

　吉岡容疑者は他の企業買収の情報も常習的に漏らしていたとみられていますが、その後の関係者への取材で、不動産会社の社長らが他人名義の複数の口座を使って取引を行っていたことが新たに分かりました。

　横浜地検は、インサイダー取引の発覚を免れるために、巧妙に工作していたとみて調べを進めています。（26日11:20）