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「誰かの中で長く生きて」 脳死男児の親、重い決断

「誰かの中で長く生きて」 脳死男児の親、重い決断

 わんぱくだった息子よ、誰かの体の一部となって、長く生きてほしい―。14日午後、6歳未満としては初めて脳死と判定された。「息子を誇りに思っています」。悲嘆に暮れながら、両親は重い決断をした。臓器移植を待つ人々から「一筋の光」と歓迎の声が上がる。厳しい判断が求められる子どもの脳死。治療は尽くされたか。説明は適切だったか。幼い子どもの終末医療の在り方に一石を投じた。

 「息子は私たちのもとから遠くへ飛び立って行きました。大変悲しいことではありますが、大きな希望を残してくれました」。6歳未満での初の脳死判定を受け、14日記者会見した日本臓器移植ネットワークの担当者は男児の両親のコメントを読み上げるとともに「決断に深く敬意を表します。(移植を受けるために)登録している方に明るい一筋の光となります」と話した。

 「息子が誰かのからだの一部となって、長く生きてくれるのではないか」。「このようなことを成しとげる息子を誇りに思っています」。厚生労働省9階の記者会見室。移植ネットの芦刈淳太郎医療本部長は、重い決断をした両親の心境がつづられた紙に視線を落とし、ゆっくりとよどみなく内容を報道陣に伝えた。

 厚労省の間隆一郎臓器移植対策室長は「臓器提供の手術が成功し、提供の意思が生かされることを望みます」と静かな口調で語った。

 芦刈医療本部長には、男児が脳死に至った詳しい状況などについて質問が相次いだが、家族から承諾を得られた範囲を超えているとして「詳細は控えさせていただきたい」と繰り返した。

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