騰落レシオ67.94%へ低下

優利加さん
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先週金曜日の米国株は雇用統計が市場予想より悪かったため景気の先行き不安から大幅下落した。さらにフランス大統領選挙の決選投票で現職のサルコジ氏が対抗するオランド氏に敗れた。フランス国民は緊縮財政一辺倒に「ノー」を突き付けた。欧州債務危機を乗り切るため、ドイツのメルケル首相と推し進めてきたギリシャをはじめとする欧州の緊縮財政政策の実行が危ぶまれ、ユーロ安・円高となった。この結果、本日の日本株は大きく下放れて始まり、大幅安で終える銘柄が多かった。東証1部では上昇銘柄数が109に対して、下落銘柄数は1,516となりほぼ全面安。騰落レシオは70%を割り込み、67.94%へ低下した。東証1部の売買代金は1兆1732億円。

TOPIXも日経平均も大きく下放れ、陰線で終えた。欧州債務危機がまだ解決していないことを改めて印象付けた。十分な流動性を供給することでその場その場をしのいできたが、構造的な問題には手つかずであるため、欧州債務危機は何度も蒸し返されるだろう。その度に世界の金融市場に大きな悪影響を与える。私の記憶では、緊縮財政政策は80年代に南米各国がディフォルトしてIMFの管理下に置かれた時からの常套手段である。他に処方箋はないのかと言いたくなるほど毎回同じ処方箋が繰り返される。大衆は易きに流れる。緊縮財政は嫌われる。

TOPIX -20 @772
日経平均 -261 @9,119円

騰落レシオは60%台へ突入したので、割安銘柄も増えてきたはずだ。ポジショントレーダーには絶好の仕込み時が来た。但し、銘柄分散と時間分散は必須だが。

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