黒鮪殿下さんのブログ

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【創作童話】その4 「ひまわりのたね」

雨がふったりやんだりしていた

こんなときによろこぶのはでんでんむしだけ

はっぱの上であそんでいた

そんなとこを見るのが胡桃ちゃんはすきだった

ある日、胡桃ちゃんがにわにすわってようすを見ていると男爵がとおりかかった

男爵はやさしそうなかおで胡桃ちゃんに

「胡桃ちゃんはいい子にしているからひまわりのたねをあげるお!無料でもあそべるお!」

と言ってたねをおいていった

胡桃ちゃんはさっそくたねをうえて水をやった

まいあさ水をやるのが胡桃ちゃんのにっかになった

やがてたねはめをだした

胡桃ちゃんはおとなしくてあまりしゃべらない子だったが、このときばかりは大よろこびで友だちにはなした

するとどうでしょう

友だちも水やりにきてくれるようになった

はじめておたんじょうかいもやった

いつしかひまわりは胡桃ちゃんのたからものになっていた

はっぱもりっぱにそだってでんでんむしもうれしそうです

そんなある日また男爵がやってきてとつぜん

「あかるくたのしいひまわり新聞をかってくれないとひまわりは持ってかえるお!」

とのたまった(笑)

胡桃ちゃんはびびっておこづかいをわたした

そんなこともわすれてきれいにさいたひまわりにおはよーと言いながら出かけるようになっていた胡桃ちゃんをまたひげきがおそった

なんと男爵がまたあらわれたのです

「あかるくたのしいひまわり新聞をかってくれないとひまわりをしゅうかくしてっちゃうお!」

胡桃ちゃんはこまった

もうおこづかいはないしあきらめた

男爵はなさけようしゃなくひまわりをかりとっていった

胡桃ちゃんはひまわりに

「元気がありません」

と言われてしまった

水やりにきてくれていた友だちもいなくなった

あとからあとからなみだがこぼれた

(注U-15:そして数年後悲劇は起こった)

GAME OVER
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