ゴールデンクロス、デッドクロスは売買サインとしてよく参照されるものの1つである。
そこで、複数の銘柄でゴールデンクロスとデッドクロスを長短いろんな移動平均の長さの組み合わせで検証してみた。
結果、どの銘柄、どの長短の日数の組み合わせでやってもゴールデンクロスで買ってデッドクロスで売る投資方法は無効であると結論した。
なぜなら、株価の上下のタイミングは、クロスに依存しているように見えない。ゴールデンクロスが出現しても多くは短期間のうちにデッドクロスが現れ、しかもマイナスリターンとなる。
ゴールデンクロスとデッドクロスの間隔が長いとリターンは大きくなるが、これは株価が上昇した結果ゴールデンクロスとデッドクロスの間隔が長くなるのであって、ゴールデンクロスが出現した結果株価が上昇したわけではないように見えた。
実際に、エクセルを使ったシミュレーションでは、いくつかの銘柄で数年間にわたってゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売りを機械的に実行してみたが、
●シミュレーション期間中の始まりと終わりで株価がプラスのリターンの場合にこの投資法を実践すると始まりで買って終わりで売るより小さなリターンしか手にできないことの方が多かった
●シミュレーション期間中の始まりと終わりで株価がマイナスのリターンの場合にこの投資法を実践してもマイナスのリターンであることの方が多かった
シミュレーションのサンプル数が十分かどうかは別として少なくともこれ以上調べる気にはならない結果だった。
なぜなら、短期間のクロス出現回数が多くなり、機械的売買の機会が多すぎて、個々の取引で見たときの勝率があまりにも悪いからである。
シミュレーションしてみた感想としては長短移動平均の日数の組み合わせに、黄金の組み合わせがあるとも思えなかったが、実際どうだろうか。
世の中そんなに甘くないということか。