早春に目映いばかりの黄色い花、秋にはグミのような赤い実を沢山つけます。
我家の自慢の庭木です。ほぼ中央に構え、古木で太い。先祖代々を楽しませてきたに違
いない。民謡で唄われている「サンシュウ」の木と聞いていた。しかし、間違いでした。
どんな字で書かれるのか
疑問のままであった。山茱萸は字が難しく、昔の活版業者を泣かせたようです。
山茱萸についてはあとでコメント欄も利用して書きます。
民謡「ひえつき節」はもともと稗を臼で突く時の労働歌であって、杵と臼を男性と女性に
見立てた卑猥な歌で「夜這い」を歌ったものという。誰にでも親しまれるような歌詞にと依
頼され、昭和初期に、酒井繁一氏が作詞されたものといいます。その庭の山茱萸かと思
ったら、広辞苑第6版では庭の山椒(さんしょう)と訂正されているようです。ですから「サン
シュユ」 (山茱萸)ではないことになります。
庭の山椒であってこれは「サンショウ」と読みますが、民謡大会のものを聴いてみますと
なまりかどうか分りませんが「サンシュ」と聞こえたり、「サンシュウ」と聞こえたりします。
中には「サンショウ」と聞こえるものもありますが、ここでどうのこうのというつもりはありま
せん。
「サンシュユ」(山茱萸). も言いにくいし、聞き取りにくい音読みです。中国の人に読ん
でもらうと発音が少し違うようです。ユを強調しないかぎり、やはり「サンシュウ」と聞こえ
てしまいます。
山椒の仲間には、冬山椒(ふゆざんしょう)、烏山椒(からすざんしょう)、犬山椒(いぬ
さんしょう)、そして山椒(本山椒)があります。このように山椒の木も何種類もあります。
野山に多く自生していますし、どこの家にも植えられています。勝手口や裏の日陰に植
えられ、多くは庭木というより、目立たない庭の奥に植えられています。山椒の木は「す
りこぎ」としても利用されていますが、木肌の色合いは鈴を掛けるには目立たなく、宮崎
県椎葉村に伝わる平家落人伝説の詩に合うような気がします。
「サンシュユ」 (山茱萸).は公園などでは伸び放題ですが、刈り込みに非常に強い木
ですので、年数をかけて巧く剪定すると立派な庭木になります。
和名の「サンシュユ」は漢名の山茱萸からとされていますが、牧野富太郎博士は、中
国では茱萸を賦した詩は何れも「ゴシュユ」で「サンシュユ」ではないという。享保7年に
御薬園に導入されたとき、山茱萸と誤認されたものであろうとして、新たに「ハルコガネ
バナ」の和名を与えました、しかし、山茱萸も呉茱萸もあり、シーボルトが来日する少し
前の文政初年のものと思われる西山御薬園の薬草目録にも、山茱萸も呉茱萸もあり
ます。 どちらも茱萸の意味する「グミ」でなく、学名があります。現在は最初に付けら
れた「サンシュユ」の名前が一般化しているようです。
花の美しさもありますし、薬用として入ってきたものですので、それで楽しめばよいの
ですが、いろいろ調べてみて疑問が少し解決しました。綺麗な画像は良くありますが
自分のデジカメで撮ってみようと思います。また、種子も大きいので簡単に芽が出てく
ると思います。しかし、発芽しにくようですので、ビニール袋などに密封し,冷暗所に保
管して翌春に蒔くと芽が出てきます。それにしても長い歴史の中で渡り鳥などで何故日
本の山々に自生しなかったのか不思議です。
実は美味しいのもではありませんが、確か冬になると少し大きな鳥が実を食べていま
した。今は亡き父親が実をそのまま焼酎につけたものが残っています。薬用としては
種を取り除いて処理するようです。薬用についてはもっと調べてみようと思ってます。
(書きかけ中のものです) 平成24年3月17日 メモ用です
コメント欄にもメモ用あります


