フィラデルフィアの製造業指数の悪化を嫌気して反落したNYをうけた昨日22日の日経平均は187円安の13500円となった。ちょうど日足転換線のところでさげどまった形である。日足でみると、13889の戻り高値をとおる線を一辺とし、1月22日の安値12572、直近安値12923を通る線を一辺とする下値切り上げの三角もちあいを描いている。来週あたり、どちらに離れるかで今後の方向が定まるとみられている。日足のボリンジャーも狭まっており、転換を示唆している。なんとかようやくTPをたもっており、日足RCIも上昇しているので、上に抜けてほしいところだが、週足をみると、ボリンジャーは下向きで、RCIも下げており、月足は、雲の上限でともあっているものの、ボリンジャーもMACDも下降のまっただなかであり、売買エネルギーも細っており、もう一段さげてしまう可能性もなきにしもあらず。そもそも堅調だといわれていた日本企業の収益がはっきり鈍化してきており、上に積極的に買い上げるような力が豊かにあるとはどうも思えない。
しかもNYダウの方は、昨日12381まで小幅戻しているが、上値が切り下がっているペナント型の三角もちあいで、週足のMACDもボリンジャーも日本以上に明確に下げ基調である。いろいろな経済指標がリセッション入りを告げており、上に離れる可能性は高くないと思われる。強きの評論家は、利下げによる金融相場到来をいう人もいるが、でてきている経済指標は、いずれもバブル経済崩壊以来の歴史的に悪い水準であり、楽観はできない。確かにサブプライムから、モノラインにうつってきた信用収縮問題は、もしかすると、そろそろなんとか出口が見えてくるかもしれないが、それとても簡単に共和党が公的資金投入にふみきるとは思えず、住宅市場自体は改善しているとはおもえないし、痛んでいる実体経済の悪化を市場が織り込むのはこれからではないか。
為替も案の定、アメリカ経済への懸念をうつして、円高方面に動いている。月足のボリンジャーやMACD、RCIも円高基調をかえてていないし、週足も円高方向が底を打った形にはなっていない。日足は一時ドル高円安に戻していたが、株式市場よりいち早く、狭まったボリンジャーが、円高ドル安方面へぬけてきており、RCIも天井をうって円高方向に下がりつつある。これからみると、何か起こらなければ、NYの株も、そして日本の株も残念アンが、下方向に抜けてしまう可能性があるような気がしてならない。