ユリウスさんのブログ
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スポーツ選手の稟とした精神 -浅田真央ちゃん
2月にポプラ社から出版される予定の浅田真央著「大丈夫、きっと明日はできる」が突然発売中止になりました。下の Ⅰ はポプラ社の「お詫び」、Ⅱ は浅田真央ちゃんのBlogの「コメント」です。
Ⅰ <お詫び>
『大丈夫、きっと明日はできる』を発売中止にさせていただきます
謹啓
平素は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
このたびは、『大丈夫、きっと明日はできる』(浅田真央著 佐藤雅美著)の発売を、誠に申し訳ございませんが、中止させていただくことになりました。
この本は約一年以上前から企画していたもので、当初は2012年2月8日発売の予定でしたが、書店様の事前予約用ポスターの「ママ、ほんとうにありがとう」の文言が、著者ご本人の本意ではなく、著者からのお申し出により、誠に勝手ながら発売を中止させていただきたいと思います。
予約をしていただきました読者の皆様、そして書店様、取次会社様、また関係各社の皆様に多大なご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます。
また浅田真央さんご本人の今後のご活躍を心から祈念しております。
謹白
2012年1月12日
株式会社ポプラ社
Ⅱ 浅田真央のBlogのコメント
この本は、私の競技生活を通しての皆さんへのメッセージブックとして1年かけて制作を進めていたものでしたが、本の宣伝、告知について、私の思いと異なるもので進められたところがあり、出版を中止させていただくことになりました。
大変申し訳ないですが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
浅田真央
翔年は出版社と著者の間でどのような約束で出版企画が進行していたのかも知らないし、このような齟齬が生じた詳しい裏事情も知りません。それに浅田真央のBlogは現在何故かアクセス不能の状態になっている。(別にこれ以上のことを知りたいとも、詮索したいとも思いません)
仄聞する所によると、出版社の宣伝文句が先ごろ亡くなられた真央ちゃんの母親に対するメモリー本のような誤った印象を読者に与えてしまうと著者が敏感に感じ取ったらしい。一年以上前から準備していたという書名が「大丈夫、きっと明日はできる」だとすると、真央ちゃんはアスリートとして努力してきた自分のこと、三回転が飛べなくなっても努力と工夫で壁は必ずブレークスルーできると読者に訴えたかったのではないかと思われる。その大切な想いを込めた本(いわば自己啓発本)が、母親の死(別の意味で彼女にとって大切)という厳粛な出来事をさえ、本を売るための手段(甘っちょろいお涙頂戴)として利用しようとした出版社を許せなかったのではないか。
今回のこと、翔年は浅田真央はまだ若いけれど、スポーツ選手として硬質の美しい精神を既に身に付けていると賞賛します。多分、出版社や共著者や本屋や写真家や予約している読者などに大きな迷惑がかかることを彼女が分らなかったわけではない、反対に十分解っていて、それよりももっと大事なものを彼女は大切にしたのだと思う。彼女の凛とした硬質の美しい精神を称えたいと思います。
彼女なら、たとえ今回出版することが出来なかったとしても、何時かきっと読者に大きな感銘を与える本を出版してくれることは間違いないでしょう。
彼女の今後の成長を見守っていきたい。
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