ユリウスさんのブログ

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どじょう鍋が熱くなってきた -政権末期の予感

 鳩山、菅の失敗によって、民主党が「さぁたいへん」の時に、「どじょうがでてきてこんにちは!」の野田政権であったが、どうも民主党の力量不足で何もかもうまくいかない状況が生まれつつある。
 当初は民主党内の均衡を重視した内閣をつくり、ねじれ国会を乗り切ろうというどじょう戦術でうまく行くようにも見えたが、その期待は甘かったようだ。現閣僚がどれだけ力量不足であるか、早くも内閣改造が行われるのでそれまでにいそいで現内閣の通知表をつくっておきたい。(評価は期待度、実績とも◎、〇、△、×の4段階)


                  発足時の期待度   評価
総 理 : 野田 佳彦 のだ よしひこ  〇   →   ×
 国民に向かって訴える力に乏しい。一時どじょう演説で耳目を集めたが、国会運営はきわめてまずく、法案成立率は30%台という体たらくである。社会保障と一体改革によって中央突破を図るつもりらしいが、歳出の無駄の削減、公務員改革、公務員給与引き下げ、議員定数の削減など、まず増税の前にやるべきことをやった後でなければ消費税の税率アップを世論に納得させるのは難しいと知るべきであろう。判断ミスではないかと思う。

国土交通・海洋政策: 前田 武志 まえだ たけし △  →  ×
 民主党は「コンクリートから人へ」のキャッチフレーズで、ダムや道路や新幹線に投資するかわりに、人の教育や介護等に金を使うということだったが、この大臣の元で方針変更の説明もないまま、コンクリート工事をつぎつぎと再開している。八ッ場ダム、整備新幹線、高速道路等、ほとんどの政策が逆戻り。

総務・沖縄北方・地域主権推進・地域活性化 :川端 達夫 かわばた たつお △  →  ×
 鳩山政権の文部科学大臣の時、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、引き続き研究開発を進める考えを示していたが、今は原子力のことは言わない方針らしい。滋賀県の新幹線新駅についても、滋賀県知事選挙の結果を見て賛成から反対に立場を変えた。こういう政治家は信用できません。
 沖縄にかかわる問題にどのようなスタンスで望んでいるのか全く見えない。力量不足は否めない。

原発事故(再任)・環境・原子力損害賠償支援機構:細野 豪志 ほその ごうし 〇  →  〇
 原発事故対応、その後の動きもそれなりに評価でkしる。
 地球温暖化の国際会議で「第2約束期間」には参加しないという当初の我が国の立場は間違っていたと思う。さらに、2008~12年の日本の「マイナス6%」という削減目標についても、福島第一原発事故の影響で、二酸化炭素を排出しない原発が現時点でほとんど停止しており、代わりに天然ガス、重油、石炭などの火力発電を動かしているので、達成は全く期待できなくなっているにもかかわらず、日本政府は「全力を挙げて達成に向けた努力を続ける」としている。このような現状から外れたナンセンスな発言は国際的に恥ずかしいことである。

法 務 :平岡 秀夫 ひらおか ひでお  △  →  ×
 死刑執行には慎重な立場らしく、法務大臣として相応しいと思わない。犯罪を犯した人物に法が定める罰を課すことを躊躇していては法治国家が泣く。
 前職の国家戦略相ととしては明らかに物足りなかったが、法相として何をやったのかしりません。

防 衛 :一川 保夫 いちかわ やすお △  →  ×
 ご自身の発言どおり「安全保障に関しては素人」で、大臣としての見識にも欠けるお方でした。どうやら、小沢に近い人物であるという配慮から大臣になれたらしい。

外 務  :玄葉 光一郎 げんば こういちろう 〇  →  △
 中国、韓国等にたいして、我が国の立場を毅然と示していない。言われっぱなしになったまま、時間が過ぎて忘れられていく。外交は言葉の積み上げでもあると知るべき。

官 房:藤村 修 ふじむら おさむ △  →  ×
 政府のスポークスマンとしての役割を全く果たせていない。ありきたりのことを無難に述べるだけの官房長官では、新聞に取り上げられてもごく小さい扱いになっている。世界第3位の経済大国の官房長官としては存在感がない。注目もされない。

財 務 :安住 淳 あずみ じゅん △  →  ×
 為替市場との対話ができていない。深い読みが伺えないから、市場から見透かされている。財務大臣としてのリーダーシップも発揮できていない。

国家公安・拉致問題・消費者・食品安全:山岡 賢次 やまおか けんじ ×  →  ×
 マルチ商法業界との親密な関係は消費者行政の担当大臣としては不適任だ。なぜ、こういう人物が大臣になれるのか? 野田総理は何処を見て閣内にいれたのだろう?
(翔年は内閣発足時から×評価していました)

文部科学 :中川 正春 なかがわ まさはる △  →  △  
 例えば「学校ゼロエネルギー化推進方策検討委員会」の設置など、タイトルが冗談としか思えないものがある。ゼロエネルギーで学校を運営するという発想自体、相当な無理がある。委員の皆さんから0にするための具体的なアイデァを聞いてみたいものだ。応える方もバカバカしいと思うかもしれない。多分、省エネルギー方策しかないと思われる。

郵政・金融:自見 庄三郎 じみ しょうざぶろう ×  →  ×
 特段の成果なし。

厚生労働 :小宮山 洋子 こみやま ようこ △  →  ×
 年金のことはこの人にばかり責任を負わすことはできないが、年金改革の糸口を見つけ、道筋をつけて欲しい。

経済財政・国家戦略・科学技術政策・社会保障、税一体改革・宇宙開発:古川 元久 ふるかわ もとひさ △  →  △
 国家戦力を議論しまとめるという話をきかない。できそうもない。

農林水産 :鹿野 道彦 かの みちひこ  △  →  ×
 TPP参加の論議が巻き起こった時、農水大臣の態度は微妙で、交渉に反対なのか、賛成なのかハッキリしなかった。

行政刷新・公務員制度改革・「新しい公共」・少子化対策・男女共同参画 :蓮舫 れんほう  △  →   ×
 仕分けなどデビューは華々しかったが、だんだんメッキがはげてきた感じ。勉強不足である。また、国会で、交際相手に相応しくない人物が多数いると野党から指摘されて、軽率であったと認めざるを得なくなっていた。

経済産業・原子力経済被害 :鉢呂 吉雄 はちろ よしお  △  → ×
 自らの「放射能」発言の釈明に追われて、遂には辞任に追い込まれた。発言の揚げ足取りで読者の関心を引こうとするメディアとは違い、翔年は発言自体、大臣の職を辞さねば成らないほどのものとは思わない。程度が低いことは確かだけど…。

後任の経済産業: 枝野幸男 えだの ゆきお   → △
 事故の深刻なことと補償の重さを考えると東電の一時国有化は致し方ない。しかし、我が国のエネルギー政策(その中の電力制度)の根幹に係わる発送電分離などは、十分な議論を煮詰めてから発言すべきで、一部の世論に迎合しすぎであろう。発送電を第三者機関にして効率的な運営ができる保証はなにもない。国営企業の非効率は国鉄、電々、郵政で国民は十分味わっているのだから。


復興・防災(再任) : 平野 達男 ひらの たつお  △   →  ×
 何しろ復興への足取りが重かった。もっとスピード感が必要と思われる。


 ざっと見てきたとおり、この内閣は覇気の欠如はいちじるしい。21世紀に相応しい有効な政治はおこなわれていない。
どじょう鍋は熱くなってきた。閣僚のみなさん、どうなさるおつもりかな?


※どじょう鍋=別名地獄鍋、捕まえた泥鰌はまず、泥を吐かせ、臭みを抜いてから「泥鰌(ドジョウ)鍋」に入れる。泥鰌鍋は残酷きわまりない料理です。まず、鍋に水を入れ、生きたままのどじょうを一緒に煮立たせ、そこに豆腐を入れると、熱さに耐えかねたどじょうが冷たいままの豆腐の中に逃げ込み、そのまま豆腐と共に煮え上がって出来あがりです。嘘かまことか知りませんが、 周りからは湯豆腐を食べているようにしか見えず、肉食が許されなかった僧侶が好んで食べていたと言う伝説或る料理なのですが…。


 
 どじょう鍋のはじまりの予感がします。


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