MDRさんのブログ

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年明けの相場状況

新年あけましておめでとうございます。マーケットデータリサーチは今年もシステムトレードについての情報発信を行って参ります。今後と是非ご覧くださいますよう、お願いいたします。
さて、大波乱の2011年も去り、2012年となりました。年明けとは言っても相場は何かが大きく変わるわけではなく、基本的には昨年の流れを引き継いだ動きが予想されます。少なくとも欧州首脳陣は今年が昨年よりもハードになると明言しており、S&Pによる欧州の格下げ発表、ここ数ヶ月で次々にやってくる巨額の欧州国債償還期限など、市場の不安要素には事欠きません。
ただ、日本の株価水準は歴史的な安値圏にあり、積極的な買いによるものではありませんが底堅い動きをしています。もちろん安値を大きく割り込む可能性もありますので、安易にポジションを持たないように気をつけた方がいいでしょう。このサイトをご覧のみなさまであればもうおわかりだと思いますが、相場の動きにあわせてトレーディングすること、という原則は今年も、来年も、永遠に変わりません。底値圏だから反発するという予想や、欧州問題があるから下落する、という予想は単に「予想」でしかなく、これに基づいて投資をするのは危険きわまりません。
相場が動いたという事実を元に、流れに反しない取引をルール通りにこなすという王道を、今年もたゆまず続けていきましょう。
今週の日本市場は4日が大発会となり、それまでは休みとなります。しかし欧米の市場は今日からすでに動き始めます。ユーロは年明け早々に98円台に乗せました。為替が円高に向かっていますので、日本市場には向かい風のスタートと言えるかもしれません。
今週注目すべき指標はアメリカの12月失業率でしょう。アナリスト予想では雇用者数は前回よりも大幅な増加が見込まれています。しかし、失業率は逆に悪化する可能性が指摘されています。雇用者数が増えるのに失業率が赤するというのは一見すると矛盾していますが、これは失業率の算出方法に原因があります。失業率というのは雇用を求めている人のうちの失業者割合を示すものです。つまり、求職活動をしていない人は統計から除外されてしまいます。この、統計から除外される人の多くは専業主婦や資産家と言った働く必要のない人ですが、実は少なくない割合でなかなか雇用が決まらずに就職をあきらめてしまった人も含まれています。この、あきらめていた人たちが再び雇用市場に戻ってくることで統計算出のための母数が増え、雇用数は増えたのに失業率が悪化する、ということが発生するのです。このことを考えると、確かにアメリカの雇用環境は改善しつつあるのですが、潜在的な失業率は実際の数字として見える9%弱、という値よりも悪そうだ、とも考えられます。市場がどう受け取るかは開けてみないと分かりませんが、マスメディアが騒ぎ立てるほどには改善していない、と考える方がより実体に近い見方でしょう。
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