ビジャの話と前後して恐縮だが、しばらく前から金色の本の巻末に収録されているロナウジーニョの身体意識を参考にしている。
『極意と人間』の中に、ヒクソンのDSをトレーニングして体現するとヒクソンらしい動きが現れるという話があったが、ロナウジーニョの身体意識をトレーニングしてロナウジーニョ的な動きを体現しようではないかという試みである。
なぜロナウジーニョかというと、非常に優秀なサッカー選手であると同時に、確実に真似してプラスになるようなDSだからだ。
他のDSが公開されている選手、例えばロナウドは凄まじいサッカー選手なのだが、あまり真似すべきではないDSである。
またジダンなどは逆にセンターが丹田が不要になるほどのものすごいスケールであるタイプなので、普段の練習をしっかりやりましょうってことになっちゃう。
その点ロナウジーニョは王道的なDSが多彩で、トレーニングに幅が出来るのが良い。
ビジャも側軸や流舟が良いのでこれも取り入れて重ね掛けしていくのも良さそう。
10年以上前、故佐川幸義氏と故王向斎氏の重ね掛けの話を現実感なく捉えていたが、このようなことが、現実に射程圏内になってきたというのは感慨深い。
DS図は、自分と達人の間にどんな隔たりがあって、どう練習していけばその差が縮まるのかということを教えてくれる指針になるというようなことが『極意と人間』にあったが、それを今、実感している。