米国の住宅バブルは、やはり長かったこともあり、解決には時間を要してますね。
ユーロ圏のバブルも、元々、実力がなかった国に思い切った交換レートを用意して、ユーロ圏に引き込む荒業をしたのですから、「働かざるもの食うべからず」という、当たり前のしっぺ返しが来ています。ユーロのバブルも5年以上続いたわけですから、こちらもドイツが本格的にユーロ圏を守る、という具体的な動きをするまでは、不安定なままですね。
このような状況なのに、米国では(共和党よりも)小さな政府を主張している茶会党が勢力を伸ばしており、大統領改選に備えた景気刺激策を打ち出したいオバマ大統領にとっては、議会での承認を得るのが難くなっているため、米国の対策は金融のみの片肺飛行で、何かやろうと頑張っても、景気対策の効果は限定的と考えられます。
また、ユーロの盟主のドイツでは、州議会選挙にて与党の得票率が低くなった結果が出ている、ユーロ圏の他国の救済については、さらに慎重になったと考えられ、直ぐには動き難いでしょう。
ドイツが動かないのであれば、英国やフランスの国債のAAAなんて化けの皮が剥がれる可能性が高いです。ユーロが下がるにされて、ユーロ圏の実力が下げ評価されるわけですから、この両国の国債評価もAAAから引き下げられることになりそうです。ユーロはさらに混乱しそうです。
そんなこんなで、一番金利の安い円が安全資産として買われているのも、債権国であるがゆえに、他に仕方ないのかも知れません。日本の生保とかは、輸出産業のライバルである韓国のウォンを買って、円売りすれば、効果的な円高対策となり、彼らの保有する輸出株中心の株価にも好影響で、一石ニ鳥と思うのは私だけでしょうか? ウォンの規模は小さいので、誰が動いたのかは直ぐにばれるでしょうけど。
ということで、円高はまだ止まらないと見ています。
輸出産業に支えられている日本の株価(平均株価)もまだ底は見えていません。
ただ、海外市場と異なり、日本株のPBRは既に1を切っているものが多いので、下値も限定的で、日経平均で言うと、8200-7800円程度が底値と考えれば、後は、底打ちや底這いの期間を少し見て、買場が近づいているとみるべきでしょうね。
私はその時期を10月下旬と見ていますが、欧米での政策対応が急進展したり、日本の新首相が優れた内需対策を打ち出せる、という状況の変化があれば、それが早まる可能性はあります。
取り敢えず、銘柄をセレクトしておきましょう。
底打ちを確認できる時期になれば、「怖くて買えない」状態となっていると見るべきです。
ですから、自信を持って、「底値買い」に動けるように、十分な検討をしておく必要があります。
私も帰国後は、インターネットの環境が良くなるので、チャート類の多量のデータを更新して検討する予定です。
個人投資家にとっては、久々のチャンス到来になりそうです。(早く日本に帰りたいです。)
SPE