経済産業省が8月31日に発表した7月の鉱工業生産動向速報に基づいて作成した出荷在庫バランスを見てみたいと思います。
大きな変化はありませんが、わずかに低下しています。復興需要の遅れが鮮明で、建設財の低迷が目立っています。
まず鉱工業全体。小動きで目立った変化はありません。
鉱工業の中で、好調な動きを見せたのが耐久消費財。自動車が牽引しています。
非耐久消費財は高水準ですが、わずかに頭打ちになっています。大震災の被災地では強い動きですが、全体としては節電の影響があるようです。
節電と円高のダメージを受けて、設備投資関連の資本財は停滞からの脱出に苦労している様子です。
輸送関連を除く資本財も同様の動きです。
目立つのは建設財の低迷。細い点線が示す在庫の急増が震災復興の著しい停滞を物語っています。政治的なリーダーシップが欠落していた状況が描き出されていますが、今後は変化が見えるかもしれないと期待しています。
電子部品など中間財が中心の生産財は停滞していますが、多少の底堅さも見えるようになりました。
全体としては、耐久消費財に牽引されて鉱工業全体が小動きになっていますが、今後は建設財など復興関連セクターの回復を期待しています。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、東洋経済新報社、サーチナ、ゴールデン・チャート、外為どっとコム