ポイント
米国株式市場の大幅な上昇を映して、今日の日経平均株価も好調なスタートとなりそうです。8,945円の近辺での寄り付きを想定しています。ドル円が僅かながらも円安方向に振れており、民主党代表選を終え国内政局が一段落したこともあって、ザラバも底堅い展開を期待しています。ただし、今週に重要な雇用統計が控える米国先物価格の急騰後の展開が多少気になります。したがって、ザラバでの一段高を楽観的に期待するのは控えるつもりです。
米国マーケットを振り返る
ダウ平均株価は254.71ドル、2.26%と大幅に続伸しました。
急騰の背景として3つの要因が指摘されています。
一つは、ギリシャでの大手銀行同士の合併が好感されて欧州マーケットが英国を除いて好調であったこと。アテネ総合指数が14.37%上げています。
二つ目は、ハリケーン「アイリーン」の米国東海岸への打撃が予想より小さかったこと。保険会社オールステートが8.5%上昇しています。
三つ目は、7月の個人消費支出が前月比0.8%増加して、事前に予想された+0.5%を上回ったこと。高級百貨店ノルドストロームの株価が6.2%高となりました。
VIX指数が9.3%低下して、投資家心理の改善を示唆しています。
ただし、個人的には、ハリケーンのダメージが小さかったことや堅調な消費関連の指標をマーケットが喜ぶ一方で、FOMCによる金融緩和政策を期待することに矛盾を感じています。特に、堅調な経済指標がQE3の導入を正当化することを妨げるのではないかと考えます。VIX指数が昼近くに見せた動きは、そのような矛盾を示唆しているように見えます。
今日の日経平均株価は?
CMEの日経先物価格(円ベース)8,945円の近辺を今日の日経平均株価の寄り付きのメドとしています。
ドル円は円高水準ながら、わずかに円安方向に振れており、マーケットの下支えにはなりそうです。
今日は、完全失業率、有効求人倍率、家計調査報告、そして商業販売統計の速報など7月の重要な経済指標の発表が続きますが、マーケットに大きなインパクトを及ぼす状況は想定していません。
雇用関連の重要な指標が今週中に続く米国マーケットの動きが気になります。急騰後の米株先物の動きから目を離せません。今日は8月の消費者信頼感指数と6月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数の発表が予定されています。
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