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再保険トランスアトラティックの買収競争に参戦

ニューヨーク(ダウ・ジョーンズ)著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資会社バークシャー・ハザウェイ(NYSE:BRKA)(NYSE:BRKB) が米再保険会社トランスアトラティック・ホールディングス(NYSE:TRH)の買収に積極的な姿勢を示しており、交渉のテーブルについた。トランスアトラティックが12日、明らかにした。

トランスアトラティックによると、両社は相互の非公開情報の交換を可能とする秘密保持契約を交わした。同社はこれをバークシャーによる1株あたり52ドルの買収価格(総額32億5,000万ドル)を引き上げるための材料とすることができる。

トランスアトラティックは6月までに、スイスに本社を置くアライド・ワールド・アシュアランス・カンパニー・ホールディングス(NYSE:AWH)と合併することで合意していた。同社は12日の声明で、現時点ではアライドとの合併を株主に推奨する従来の方針を確認している。取締役会が拒否した米再保険会社バリダス・ホールディングス(NYSE:VR)からの敵対的買収案については、この日の声明では言及していない。

バークシャーの会長兼最高経営責任者(CEO)のバフェット氏には企業買収において価格競争を敬遠するとの定評がある。しかしバークシャーの再保険部門責任者で、バフェット氏の後継候補と言われるアジット・ジェイン氏が価格競争に参入した。8月5日付の書簡で他の2社の買収額を上回るバークシャーとしての買収案を提示し、さらに受け入れるかどうかを8日夜まで回答するようにトランスアトラティックの取締役会に申し入れ、3日間の期限を設定した。

一方トランスアトラティックは8日には、バークシャー買収案は結果としてすでにライバルの保険会社と合意している合併案を「上回る提案」とみられるが、提示額そのものが魅力のある水準ではない、と指摘した。

株式交換方式によるアライド・ワールドの買収提示額は、最近のアライド株の下落で12日の終値ベースで27億2,000万ドルと、6月の合併合意を発表した時点の32億ドルを下回る。また株式と現金の組み合わせたバリダスの買収額も発表当日の約35億ドルから29億3,000万ドルに減少した。

トランスアトラティックと秘密保持契約を交わしたのはバークシャーの再保険部門であるナショナル・インデムニティで、契約はアライドとの合併交渉を開始した当初の条件と「酷似」しているという。同社が12日に明らかにした。合意内容にはトランスアトラティック取締役会の意思に反する株式買い戻しを一定期間禁止するいわゆるスタンドスティル条項が含まれている。トランスアトラティックの声明では、バリダスがスタンドスティル条項に同意しなかったことや、裁判所に異議を申し入れたことには言及していない。
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