今日の日経平均株価は? 6月24日

スケアクロウさん
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ポイント

 ダウ平均株価は下落したのですが、大引けにかけて下げ幅を急速に縮小したため、今日の日経平均株価の寄り付きへの打撃は比較的に小さそうです。9,590円の近辺を想定しています。ドル円が小幅な変動にとどまれば、ザラバは小動きになりそうだと見ています。しかしながら、ダウ平均株価の戻りが米国自体の要因によるものではなく、ギリシャをめぐる財政懸念の後退であることに注意することが必要です。その財政懸念の後退は、EUとIMFが5年間の緊縮財政計画に合意したことによるものであって、決してギリシャの実態が改善したものではありません。計画で期待を膨らませ、実績で失望を繰り返すこれまでの展開の継続に過ぎないのではないかと考えます。

米国マーケットを振り返る

 週間ベースの新規失業保険申請件数が予想よりも多かったことに加えて、IEA(国際エネルギー機関)が戦略備蓄原油の協調放出を決めたことから原油価格が急落して、資源エネルギー株の低迷を誘発したことから、ダウ平均株価は急速に下げ幅を拡大してスタートしました。



 ところが、3時前になると突然下げ幅の縮小に転じました。234.73ドル安を付けたダウ平均株価でしたが、59.67ドル、0.49%安で終えています。ザラバの安値から175.06ドルの大幅な上昇を見せたことになります。

 その背景にあるのは、EUとIMFがギリシャの5年間緊縮財政計画について合意したことが伝えられたこと。ユーロドルの急速なユーロ高ドル安への振れがそのインパクトの大きさを示唆しています。



 VIXの動きを見ると、3時ごろからの唐突に見える低下が目を引きます。マーケット心理が改善したことを示唆しています。



 気になるのは、ギリシャを引き金にするマーケット心理の改善ではあるものの、決してギリシャの実態が改善したわけではなく、改善への計画が評価されたにすぎないことです。いつものように、計画に喜び、実績で落胆するというこれまでの繰り返しに過ぎないように見えます。

 しかも、米国の景気回復の遅れを示唆する経済指標は相変わらず続いています。

今日の日経平均株価は?

 ダウ平均株価は下落したものの、大引けにかけて回復を見せたことや、ナスダック総合指数が上昇したことから、今日の日経平均株価は無難な滑り出しになると見ています。

 CMEの日経先物価格(円ベース)9,590円の近辺を、今日の日経平均株価の寄り付きのメドとしています。



 ドル円の動きは比較的に小幅にとどまっていることから、ザラバは小幅な値動きで推移すると見ています。



 今日は、5月の企業向けサービス価格が発表されるほか、高島屋、ニトリHDなど9社ほどの決算発表が予定されています。

 5月の耐久財受注統計や、1-3月GDP確報値の発表を控える米株先物の動きには注意を要します。個人的には、ギリシャの動向ではしゃいだ前日の反動が出るかどうかに注目しています。

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