手形の支払条件

東証一部.comさん
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5月末から6月末に掛けては、建築業界では倒産が多い。理由は簡単、支払手形の決済ができないからだ。建築業界の支払手形のサイトは、120日とか150日というのが割と普通なのです。例えば、去年の12月締めの請求書の支払いを、年が明けて1月末に支払います。支払条件で「120日の手形」だと、120日、つまり一ヶ月30日×4か月となるので、5月31日とか、6月5日、6月10日くらいの手形決済になります。支払条件が「150日の手形」だと1ヶ月伸びるので6月30日とか、7月5日、あるいは10日の手形決済になります。年末に工事が集中することが多いのです。で、この期間の支払いに建築会社は「年度末」つまり3月の時期に行われる、工事代金をアテにしているのです。ところがどっこい、今回は震災の影響などで、3月の仕事が少ない、すると4月5月の現金が減る、現金が減ると手形の決済ができない。ということで、それなりの貯金や現金化できる資産、借り入れできるだけの経営ができていないと現金がショートして、いわゆる不渡手形が発生していますのです。今年は5月末に市内の建築業者が三件ほど倒産がでました。6月は、けっこう気を付けないといけません。
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