去年の中頃、JPモルガンやHSBCを中心とした銀価格操作(COMEXでの銀先物大量空売り)の報道や噂があってしばらくたち、その間に銀価格は約2倍になった。
しかし腑に落ちないのは、今まさに銀本格バブルの初期段階に達したような段階で、JPモルガンの苦境を知らせる報道を一切見かけないことだ。むしろ、米投資銀の中でJPモルガンは金融危機を乗り越え、ゴールドマンに肩を並べる投資銀行の地位を不動のものとした、といった論調が目につく。
これはすでにJPモルガンが銀空売りの整理を終えたという事なのか…先の報道によれば1500億ドルという信じ難い規模の空売りが存在していたというから、現段階の値上がりですら致命傷になりかねない気もするのだが…それとも第2のリーマンショックを回避しようと、ジャーナリズムが結託して市場の不安を抑え込んでいるのか…
不謹慎だが、銀価格とJPモルガンの行方から目が離せない。